2008年04月07日 更新

【柔道】“北京落選”野村忠宏は引退へ「自分に嫌気さした」

 全日本選抜体重別選手権最終日(6日、福岡国際センター)男子60キロ級で五輪4連覇を目指した野村忠宏(33)=ミキハウス=は落選し、引退の見通しとなった。

 野村は自身のブログに6日、『敗北』というタイトルで「情けない試合をした自分に嫌気がさした」などと掲載。一方、最後は現役続行とも受け取れる「このままで引き下がりたくないです」という言葉で結んだ。

 しかし、五輪4連覇がモチベーションのすべてだった。夢が破れ、戦う理由はなくなったことで引退する可能性が高い。

 「オレが一番強い」という強烈な自意識が野村を支えてきた。初出場した96年アトランタ五輪当時は無名だったが「評判を覆してやる」との一心で頂点に上り詰め、シドニー、アテネと3連勝。引退を考えたが、気軽に体を動かすと面白いように相手を投げられた。やる気がわき起こった。

 ただ、最近は体力の衰えを自覚。昨年5月には右ひざの靱帯(じんたい)を断裂した。4連覇は実現できなかったが、五輪柔道史上初の3連覇が色あせることはない。33歳は五輪で一度も負けることなく畳を下りる。

■アジア枠

 日本は昨年の世界選手権で5位以内に入った男子2階級(73キロ級、100キロ超級)、女子は70キロ級を除く6階級で北京五輪出場権を獲得。残る階級はアジア枠(各階級男子5カ国、女子3カ国)での出場を目指す。同枠は06年アジア大会、07年アジア選手権、今回決定した代表候補が出場する26、27日のアジア選手権(韓国)で獲得したポイントを合計して争う。

★平岡、実感わかない−男子60キロ級

 五輪3連覇の野村を押しのけて男子60キロ級の代表候補に選ばれた平岡は「実感がわかない」と緊張した様子。実績は野村が大きくリードしており、前日の優勝にも「選ばれるのか不安で寝られなかった」と打ち明けた。北京五輪出場にはアジア選手権での出場枠獲得が必要。「平岡が世界で優勝する、というのを胸に秘めて頑張りたい」と決意を口にした。

★桂治オール一本!男子100キロ級

 男子100キロ級の鈴木は股関節痛や花粉症などで体調は万全ではなかったという。だが1回戦から決勝まで、すべて一本勝ち。力を見せつけ「不安な部分がある中でこの結果は自信になる」と、心地よさそうに汗をぬぐった。アテネ五輪では100キロ級の代表を井上に譲り、100キロ超級で金メダル。今回は本来の100キロ級で代表候補になった。「100キロ級の集大成として、アジア選手権で出場枠を取って、北京では金メダルを取る」と力強かった。

■金丸 雄介(かなまる・ゆうすけ)

 1979(昭和54)年9月14日、石川県生まれ、28歳。柔道男子73キロ級。世界選手権は01年に2位、昨年は3位となった。07年フランス国際で優勝。筑波大出。了徳寺学園職所属。1メートル70。

◆男子73キロ級・金丸雄介

「ほっとしている気持ちもあるが、必ず金メダルを取らなくてはいけないという責任を感じている。金を取るためにやるべきことをしっかりやっていきたい」