2008年03月25日 更新

【マラソン】やるしかない!Qちゃんが3大女子連続出場表明

日本3大女子マラソン出場を正式に口にしたQちゃん。陸連は冷ややかだが…(撮影・鈴木健児)

日本3大女子マラソン出場を正式に口にしたQちゃん。陸連は冷ややかだが…(撮影・鈴木健児)

 2000年シドニー五輪女子マラソン金メダリストで、北京五輪出場が絶たれた高橋尚子(35)=ファイテン=が24日、11月の東京国際、来年1月の大阪国際、同3月の名古屋国際の“日本3大女子マラソン”に連続出場する意向を正式表明した。これに対して日本陸連は「やるならどうぞ」と冷ややかに対応。Qちゃんの“引退行脚”を突き放した。

 衝撃の失速劇から約2週間。27位に惨敗した9日の名古屋国際以来、初めて公の場に姿を見せたQちゃんが、新たな夢について切り出した。

 「今年の東京国際、そして大阪、名古屋に出ます。1シーズンで3試合に出るのが私の夢でした」

 シドニー五輪直後から温めていたというQ極プラン。名古屋国際終了後、水面下で関係者と調整を行い、この日の正式表明に至った。

 大きな決断には、今年で終了する東京国際の存在が大きいという。さらに「お世話になった人へのお礼と、他の人がやっていないことへのチャレンジ」と説明した。

 01年にベルリンで当時の世界新記録をマーク。1週間後のシカゴ参戦も狙ったが、前代未聞の挑戦に日本陸連から待ったをかけられ断念した。その後悔の念も、今回の決断に拍車をかけた。

 一方でQちゃんは3大会の出場後について、「(引退の)可能性があるともないとも言えない」と明言を避けたが、「最後のひと稼ぎ」と“出場料”目当てを指摘する見方もある。

 さらに3大会は09年ベルリン世界陸上の代表選考会を兼ねる予定だ。Qちゃんフィーバーが及ぼす他の競技者への影響も懸念される。

 日本陸連の河野匡マラソン部長は「引退するの? やるならどうぞ、お身体に気をつけてとしか言えない。イベント的にやるなら(競技者資格の)陸連登録を外した方がきれいだと思う」。もはや強化選手から外れたQちゃんの“暴走”を突き放した。

 万が一、東京で世界切符を手にしても残る2大会に出場するというQちゃん。もう陸連の言いなりにはならない。「身体は大丈夫。100%集中して準備したい」。最高の“引退興行”にするつもりだ。

★Qちゃんに聞く

−−決断の経緯は

 「1シーズン3試合出るのが夢でした。五輪で金メダル、世界記録も出した後に、2週連続で走りたかったけれどできなかった。そのころから3大会すべてに出たいと思うようになった」

−−その他の思いも?

 「惨敗した名古屋には全国からたくさんの人が応援にきてくれた。周囲からやめた方がいいという声も聞こえますが、お世話になった人に元気な姿でお礼をしたい」

−−3大会は世界陸上の選考会を兼ねる

 「惨敗してすぐに世界を目指すなんて言うのは恐れ多い。今はマイナスからのスタートですが東京にすべてを注ぎ込み、全力で大阪と名古屋を走ってその結果(世界切符が)ついてきたら、その力がついたのかなって思えるはず。たとえ東京で結果が出ても、全部出ます」

−−東京国際が今年で最後でなければ

 「もし北京五輪に出られたら今年じゃなくてもいいと思っていた。でも、前から東京国際がなくなると聞いていたので今年しかないと」

−−3大会後は

 「その(引退の)可能性があるともないとも言い切れない。最後になるかもしれないし、まだやりたいと思えばやる。4年ぐらい前からずっと同じ気持ちです」

★CMは“引退”

 Qちゃんはこの日、スポンサー企業の明治乳業「スーパーヴァーム」発売の記者会見にゲスト出席した。CM出演など同社の広告塔として長くキャラクターを務めてきたが、今後は同席した元テニスプレーヤーの松岡修造さんが務め、5月には松岡さんの新CMがオンエア。「バ、バン、バ、バン、バン、ヴァーム」のフレーズとともに走るQちゃんの雄姿はもう見られない!?

■01年ベルリンマラソンVTR

 9月30日、風速4mの曇り空、気温11度、湿度84%の中、号砲。男性ペースメーカーと歩調を合わせ最初の5キロを16分46秒で通過し、10キロを33分11秒にペースアップ。平坦(へいたん)なコースでタイムを出しやすいとはいえ、世界で初めて20分台を切る2時間19分46秒でゴールした。だが、皮肉にも出場を断念した1週間後のシカゴでヌデレバ(ケニア)が2時間18分47秒を出して、世界最高記録を更新された。