2018.4.15 04:00

【記者の目】比嘉、擁護できないが…再起の機会は与えられるべきだ

【記者の目】

比嘉、擁護できないが…再起の機会は与えられるべきだ

計量する比嘉。900グラムもオーバーし、再計量を断念。王座剥奪となった

計量する比嘉。900グラムもオーバーし、再計量を断念。王座剥奪となった【拡大】

 今年2月の防衛戦に1回KO勝ちし、世界的な評価を上げた比嘉。16戦連続KOで3度目の防衛戦をクリアすれば、王座統一戦や米国進出が確実視されていた。だが、試合前の減量に負け、夢はむなしく散った。

 先日、会食した元世界王者が話していた。「減量中に口にした一滴の水は人生で一番おいしかった。ボクシングをやめた今、あの味を味わえないのは残念でもあるけど、やっと解放されたという思いもある」。

 この選手は試合の1週間前から食事を一切取れず、水分もほぼ飲まずに練習に打ち込んだそうだ。比嘉も当然、いい加減に減量に取り組んだわけでなく、練習を控えて筋肉量を落とさなければ制限体重をクリアできなくなっていたのだろう。

 ボクシングは極限まで肉体をそぎ落とした翌日に殴り合うスポーツ。過酷だからこそ、危険のない公平な試合を行うため、細分化された階級制が導入されている。比嘉にとって、10キロ以上の減量を強いられたフライ級は、もはや適正ではなかった。

 失格は恥ずべきことで擁護のしようはない。しかし、再起の機会は与えられるべきだ。階級を上げて、夢の実現を一からやり直せばいい。 (ボクシング担当・伊藤隆)

  • 計量を前に暗い表情の比嘉(左)と具志堅会長。体重超過は陣営の責任も重い
  • 比嘉の減量をあきらめ、深々と頭を下げるジムの具志堅会長(撮影・今野顕)
  • 比嘉大吾・プロ全成績
  • プロボクシング・日本選手の連続KO勝利ランク上位
今、あなたにオススメ
Recommended by