2017.9.28 11:30(1/2ページ)

【乾坤一筆】横綱への畏敬、担保する抑制を

【乾坤一筆】

横綱への畏敬、担保する抑制を

特集:
ベテラン記者コラム・乾坤一筆

 スケールの大きな未来図が、一度は口端に上った。結局立ち消えたが、喉に小骨が刺さったままの感じも残る。

 さきの大相撲秋場所は、10日目で3差をつけられていた横綱日馬富士が千秋楽の本割で大関豪栄道を破って追いつき、優勝決定戦でも勝って逆転優勝を飾った。

 大関が本割で勝って12勝3敗で賜杯を抱いていれば、昇進を預かる審判部の二所ノ関部長(元大関若嶋津)は「12勝の優勝ならば(可能性は)つながる」と、11月の九州場所(12日初日、福岡国際センター)は「綱とり」になることを示唆。横綱審議委員会の昇進の内規には「大関で2場所連続優勝もしくはそれに準ずる成績」とあり、年内に「5横綱」時代到来の可能性があった。

 大相撲史上、5横綱が並立したことはない。昭和29年9月場所。栃錦が大関で2場所連続優勝を飾る勢いで白星を重ねていた。当時も東富士、千代の山、鏡里、吉葉山の4横綱時代。前例のない5横綱時代の到来が目前に近づいた。だが、途中休場していた最古参横綱の東富士は「いかがなものか」と14日目に引退届を提出。実際に優勝した栃錦の昇進が見送られそうな論議と気配を察した機転ともいわれ、ともにきっぷのいい江戸っ子の綱の継承とする伝聞も残る。

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