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【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】「国際政治の別舞台」開催国は歴史と現実知るべし

【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】

「国際政治の別舞台」開催国は歴史と現実知るべし

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五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔
2000年のシドニー五輪では、韓国と北朝鮮の選手団が統一旗を掲げて“合同行進”した

2000年のシドニー五輪では、韓国と北朝鮮の選手団が統一旗を掲げて“合同行進”した【拡大】

 ちょうど半年後の2018年2月9日、韓国・平昌冬季オリンピック競技大会が開幕する。

 先ごろ、現地を視察して戻った競技団体関係者によれば、「輸送や宿泊の問題はともかく、競技施設はほとんどできあがっていた」。つい半年前には、開催は大丈夫かとまで言われていた。ここまで整えたのは、彼の国のプライドである。

 一方、文在寅大統領が就任直後、思いつきで口にした一部競技の北朝鮮開催など、「南北共催」は実現できなかった。

 このほど、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が「承諾しない」旨、正式に通告した。いや、北朝鮮自体が応じないとの態度を崩さなかった。

 文発言の当初、IOCが「興味深く受け止めている」と答えたのは儀礼に過ぎない。オリンピックは平和を希求する運動である。対立する勢力が停戦、協働することはオリンピック精神にかなう。IOCはそう答えるほかないのである。

 実際、国連と共同歩調をとるIOCが選手の安全確保などを理由に認めるはずはない。韓国が7年もかけて積み上げてきた準備を、北朝鮮がたった6、7カ月でできるはずもなかった。

 わずかな可能性があるとすれば、2000年シドニー大会で行われた合同行進の再現である。

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