2017.6.22 11:30(1/2ページ)

【乾坤一筆】本名のまま大関務める高安、同じ名前の難病患者の勇気に

【乾坤一筆】

本名のまま大関務める高安、同じ名前の難病患者の勇気に

特集:
ベテラン記者コラム・乾坤一筆
大関昇進伝達式を終え、父・栄二さん、母・ビビリタさんと記念撮影に臨む高安=31日午前、千代田区(佐藤徳昭撮影)

大関昇進伝達式を終え、父・栄二さん、母・ビビリタさんと記念撮影に臨む高安=31日午前、千代田区(佐藤徳昭撮影)【拡大】

 大相撲で慶事が続く。1月の初場所後に稀勢の里が横綱へ上り詰め、同じ田子ノ浦部屋の弟弟子、高安が5月の夏場所後に大関へ昇進。7月の名古屋場所(9日初日、愛知県体育館)を新大関として迎える。

 その高安は、しこ名をかえずに通すことになった。本名のまま大関を務めるのは、輪島、北尾、出島に続き史上4人目。新十両昇進を果たした際、父・栄二さん(66)が先代師匠の故鳴戸親方(元横綱隆の里)へ「高安家の誉れ。これからも高安の名前を広めてほしい」と希望を伝えて了承されていた。大関自身も変更する意思はないという。栄二さんは11年前に腎臓がんを患い片方の腎臓を摘出したこともあって、高安はそんな父の意向もくんでいる。

 「高安動脈炎」。大関と同じ読み方の疾病で、いわゆる「高安病」。かつては「大動脈炎症候群」といわれ、厚生労働省が特定疾患(難病)に定める自己免疫疾患による血管炎の一つだ。この病気は明治41(1908)年、眼科医の高安右人(みきと)博士によって報告された。国内の医師が発見し、日本人医師の名前が国際基準として冠された数少ない病気の一つ。大関より一世紀も前に、その名を世界へ発信したことになる。

【続きを読む】

今、あなたにオススメ
Recommended by