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【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】マラソン代表一発選考は瀬古氏の悔しさ反映?

【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】

マラソン代表一発選考は瀬古氏の悔しさ反映?

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五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔
1988年ソウル五輪で9位に終わった瀬古(手前)。4位に入賞した中山(奥)とは代表選考の段階から世間の関心を集めた

1988年ソウル五輪で9位に終わった瀬古(手前)。4位に入賞した中山(奥)とは代表選考の段階から世間の関心を集めた【拡大】

 もう1年以上も前になる。設定記録を突破し大阪国際女子マラソンを制した福士加代子に対し、日本陸上競技連盟はすぐさまリオデジャネイロ五輪代表内定を出さず大きな批判を浴びた。

 あの時、私は小欄で陸連が責められる筋合いはないと書いた。大会は代表決定レースではなく、決定は総合的に判断すると公表されていた。

 決め方が曖昧である点は否定できないにせよ、本来、夏季五輪代表を冬のレースで決めること自体がおかしい。だからこそ陸連は、専門家の目を信じてほしいと話すべきであったとも書いた。

 2020年東京五輪に向けて、陸連は新たな選考方式を打ち出した。19年9月以降に実施する「マラソングランドチャンピオン(GC)レース」を創設。男女各代表3枠のうち少なくとも2枠は、このレースの結果で選ぶという。

 GCレースに出場するためには今年度と来年度の国内主要レースなどで、陸連が設定する記録と順位を満たさなければならない。透明性が担保されたうえ、ある程度、絞り込まれた選手からの選考は歓迎すべきであろう。指導者にも選手強化の道筋がつけやすい。

 残る1枠は、「ファイナルチャレンジ」として19年秋から20年春に開かれる男女各国内3レースの記録最上位者を選ぶ。すっきりGC一本化にならなかった背景が、過去の代表選考レースだったこの6大会。それでもマラソン文化を支えてきた歴史への配慮がのぞき、財政を左右する放送権者、スポンサーを意識した“大人の対応”である。

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