2017.1.30 05:00

【尾縣貢の総評】重友選手に新しい可能性

【尾縣貢の総評】

重友選手に新しい可能性

 大阪国際女子マラソン(29日、ヤンマースタジアム長居発着)2020年の東京五輪を見据えたマラソンプロジェクトの組織が固まって初めての選考レースとなったが、新体制の考え方をおおむね反映した大会となった。選手には後半にペースを上げること、自分でレースを組み立てる判断力が求められるが、優勝した重友選手は我々の思いをそのまま形にしてくれた。

 状態は万全ではなかったと聞いていたが、今回導入した前半のペースを抑えるネガティブスプリットがうまくハマった感じだ。前半は後方で我慢した分、後半もイーブンペースでカバーできた。従来の先行逃げ切りとは違う、新しい可能性を本人も発見できたと思う。内定条件はクリアできなかったが、選考レースに勝ったのだから有力な候補といっていいだろう。2位の堀江選手の積極的な走りも評価したい。

 後半のスピードアップは不可欠だが、ネガティブスプリットは前半をスローという意味ではない。世界で戦うには前半からスピードが要求される。今の日本選手が前半を抑えては勝負にならないだろう。そういう意味では、スローペースだった前半の段階で、トップグループが3人だけになったのは正直驚いた。今後は、その辺りの意識改革も課題になってくる。(日本陸連専務理事)

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