両腕を突き上げ、豊田自動織機の永田幸が初優勝のテープを切った。「何が何でも1位でゴールするつもりだった」。昨年の全日本大会初制覇に続く栄冠だ。指導する佐倉ACの小出代表は「みんな去年より2割強くなった。急がないとおれが死んじゃうからな」と豪快に笑った。
昨季活躍した外国人選手が抜けたが、伸び盛りの若手の強いライバル意識が全体のレベルアップにつながった。エース区間の3区で区間賞に輝いた21歳の新谷は、先にスタートした男子の選手を抜き去ってしまう珍しい場面もあり「ちょっと気の毒な思いがした。抜かしていいのかなって」と苦笑した。
4区で明け渡した首位を5区で取り戻した21歳の脇田は「1秒でも速くたすきをつなぎたい一心だった」と言った。平林監督は「1年の成長した形を確認できた」と満足感をにじませた。
70歳の小出代表は3年後のロンドン五輪で、教え子がマラソンで活躍する姿を思い描く。「新谷や脇田がQちゃん(高橋尚子)みたいに頑張れば必ずいけるよ」としみじみと話した。