陸上の北京五輪代表残り4枠を争う南部記念は6日、函館市千代台公園陸上競技場で行われ、女子100メートルは福島千里(北海道ハイテクAC)が11秒49で制し、五輪参加標準記録A(A標準=11秒32)には届かなかったが、今季の成長度が評価されて初の代表に選ばれた。同種目での五輪代表は1952年ヘルシンキ五輪の吉川綾子以来、56年ぶり。
20歳の福島はほおを赤らめ、「びっくりした」を繰り返した。女子100メートルでA標準突破を逃し、あきらめかけた五輪出場。だが、今季の急成長と将来性を評価されてのサプライズ選出に、中村宏之監督も「信じられない」と口をそろえた。
ヘルシンキ五輪以来56年ぶりに五輪の扉を開いた。「成長は自分でも目に見えて分かる」と話す通り、4月の織田記念で日本タイ記録の11秒36をマークすると、5月には200メートルでも追い風参考ながら日本記録を上回る23秒13をたたき出した。
細身の体からは想像できない馬力とバランスのよさが持ち味。高野進強化委員長は「いますぐ入賞を望むのは厳しいが、新しい時代を切り開いてくれる選手」と期待をこめた。
驚きが先に立ち、北京での目標はまだ思いつかない。「まだまだこれから考えます」といたずらっぽい笑みを浮かべた。