2005.10.11 更新

【第17回】東海大、大会新で初優勝!佐藤が2区区間賞

東海大のアンカー、伊達

「1番」−。東海大のアンカー、伊達が人差し指を突き上げて歓喜のゴール。東海時代の幕開けだ=撮影・浜坂達朗

第17回出雲全日本大学選抜駅伝競走(10日、出雲大社正面鳥居前〜出雲ドーム前=6区間44キロ)スーパールーキーの活躍で東海大が2時間8分42秒の大会新記録で初優勝を果たした。2区で1年生ながら学生ナンバーワンの呼び声高い佐藤悠基が区間賞の快走でトップを奪うと、3〜5区で激しい首位争いを展開、最終6区でアンカーの伊達秀晃(2年)がスパートを決めた。2位には中大が入り、箱根駅伝4連覇中の駒大は4位。大会3連覇を狙った日大は5位に終わった。

強い向かい風をものともせず、前進する。大物ルーキー、佐藤=顔写真=が鮮烈な大学駅伝デビューだ。トップに17秒差の4位から一気に先頭を奪い、堂々の区間賞。東海大を初の出雲制覇に導いた。

「出来は50%くらいでしたけど、全日本に出られないので、箱根の前に東海大の強さを示しておきたかった」

長野・佐久長聖高3年時に1万メートルの日本高校記録(28分7秒39)をマーク。東海大進学後も5月に5000メートルの日本ジュニア記録(13分31秒72)を樹立したが、6月の全日本大学駅伝関東予選で左足甲痛のため途中棄権。東海大は出場権を逃した。「絶対に次は迷惑かけないと誓いました」と奮起し、8月のユニバーシアードの1万メートルで4位入賞し、出雲で快走につなげた。

佐藤

「佐藤が入って目標とライバルができた」と対抗心を燃やすのがアンカーの伊達だ。昨年スーパールーキーと呼ばれ、箱根駅伝では花の2区で爆走して東海大初の往路優勝の原動力になった男も、ユニバでは佐藤に次ぐ5位。もう負けられないとばかりに、こちらも区間賞の走りで優勝のゴールテープを切った。

「狙って勝ったのは初めて。箱根に向けてインパクトを与えられた」。超新星が入った相乗効果が的中し、大崎栄コーチ(41)も手応え十分。次は来年1月の箱根駅伝。初の総合優勝を狙いに行く。

(牧慈)

★中大、2位も笑顔なし…全日本&箱根で雪辱だ!

2位でも笑顔なし。中大のアンカーを務めた上野裕一郎(2年)が悔しさを爆発させた。駒大の佐藤を抜いたものの、同学年のライバル伊達(東海大)に4秒差で区間賞を譲り、優勝には届かなかった。「零点です。きょう勝てなかったのはボクのせい。もっとスピードつけて、全日本と箱根ではやり返します」。自分が持っていた1万メートルの日本高校記録も佐久長聖高の後輩・佐藤悠基に破られた。プライド回復は次へ持ち越しだ。

★王者・駒大、4位に沈む

箱根駅伝4連覇中の王者・駒大は4位に敗れた。5区までは東海大とトップを争ったが、アンカーの佐藤慎悟(4年)が不調で順位を落とした。それでも大八木弘明監督は「5区まではうちらしい、いい展開だった」と手応えをつかんだ。「東海大は箱根では強敵でしょうね」と急成長のライバルを見て手綱をゆるめることはないが、出雲でV逸しても箱根制覇に結びつけているのが最近のパターン。11月の全日本大学駅伝からエンジン全開だ。

◆出雲3連覇を逃がした日大・小川勝監督

「(アンカーの)サイモンは調子良かったんだが、なんでペース上げなかったのか、わからん。風が強い条件はみんないっしょなのに。かなりの課題ができてしまった」

■大学3大駅伝

10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝(名古屋↓伊勢)、1月の箱根駅伝(東京〜箱根間往復)を指す。スピード重視の出雲は6区間44キロ。全日本は8区間106.8キロ。箱根は10区間216.4キロで選手層の厚さが問われる。全国の大学から集う出雲、全日本と違い、箱根は関東の大学の戦いだが、注目度はナンバーワンで事実上の日本一決定戦となる。