羽生が右足靱帯損傷…NHK杯欠場、GPファイナル5連覇絶望的/フィギュア

 
9日の公式練習で転倒し、顔をゆがめる羽生。NHK杯を欠場する最悪の事態となった

 フィギュアスケート・NHK杯第1日(10日、大阪市中央体育館)グランプリ(GP)シリーズの第4戦が開幕。来年2月の平昌五輪で66年ぶりの連覇を狙う男子の羽生結弦(22)=ANA=は、前日9日の公式練習で4回転ルッツに挑んで転倒し、右足関節外側靱帯(じんたい)損傷を負った影響で欠場した。V5が懸かっていたシリーズ上位6人で争うファイナル(12月7日開幕、名古屋)進出は絶望的となった。羽生は「今後、治療に専念し、(12月21~24日の)全日本(選手権)に向けて頑張ります」との談話を出した。

 大事な平昌五輪シーズンで試練が訪れた。ファンの待つリンクに羽生の姿はない。9日の公式練習で跳んだ4回転ルッツの着氷で転倒し、右足を負傷。一夜明け、明らかになった診断結果は右足関節外側靱帯(じんたい)損傷だった。4回転のルッツ、ループを回避するプランも考えたが欠場を決断。滑れないことに涙を流したという羽生は、日本スケート連盟を通じてコメントした。

 「皆様ご心配をおかけしました。NHK杯出場を目指し昨夜から先生方に懸命な治療を頂きましたが残念ながら医師の最終判断で欠場することになりました」

 5連覇が懸かっていたGPシリーズ上位6人で争うファイナル進出は絶望的となった。8日の非公式練習は高熱が出て休み、万全ではない中で臨んだ9日の練習でアクシデントに見舞われた。大会3連覇の懸かる羽生は、アイシングやトレーナーによるマッサージで必死に回復に努めたが、間に合わなかった。

 10月下旬に胆のうの手術を受けた影響で、ブライアン・オーサー・コーチは不在。代わりに今回の日本遠征にカナダから帯同したジスラン・ブリアン・コーチは「結弦は泣いていた。右足に体重をかけられない状態。(右)膝も引っ張られていたが、大事にはならないと思う。次は(12月の)全日本選手権になるんじゃないか」と見通しを語った。

 全治は不明だが、アスリートのけがを見てきた著名な整形外科医は映像も見て「(右足関節外側靱帯損傷の診断は)普通のアスリートなら1カ月くらいは休むが、我慢してやってしまうこともある」と指摘した。

 平昌行きの切符を得るまでのプランの練り直しを迫られるが、世界ランキング1位の羽生は3枠の五輪代表選考でリードする。優勝すれば代表となる全日本選手権に出られなくても、選考基準には世界選手権で3位以内の実績のある選手については救済措置が明記されており、五輪に間に合えば代表入りは確実。同コーチが「僕たちのゴールは2度目の五輪金メダルを勝ち取ることだ。ポジティブにならないといけない」と声をかけると、羽生は「イエス」と応じたという。

 「今後、治療に専念し、全日本(選手権)に向けて頑張ります」と再出発を誓った絶対王者。五輪開幕まで3カ月を切って直面した大きな壁を必ず乗り越える。

★晴明神社でファン願う

 映画「陰陽師」の楽曲を使って平安時代の安倍晴明を演じる羽生のフリー「SEIMEI」にゆかりのある京都市の晴明神社が、広報室が運営するツイッターを利用して五輪王者を激励した。「軽傷であること、早期に完治するように祈願いたします」と発信。羽生のNHK杯欠場を知ったファンが、回復を願って多くの絵馬を奉納したと伝えた。

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