2008年06月02日 更新

W杯3次予選オマーン戦…岡田監督、必勝へ“総攻撃指令”

日本のカギを握る大久保(右)は、最後の調整に余念がなかった(撮影・大橋純人)

日本のカギを握る大久保(右)は、最後の調整に余念がなかった(撮影・大橋純人)

 日本代表は2日、W杯アジア3次予選第3戦・オマーン戦(日産ス)を迎える。日本協会の川淵三郎キャプテン(71)は1日、同予選2敗目を喫した場合、同じオマーンと敵地で戦う7日の第4戦(マスカット)で岡田武史監督(51)の進退を問うことを示唆。岡田監督は、必勝へ“総攻撃指令”を選手に下した。また、MF中村俊輔(29)=セルティック=は“ファンタジー封印”での結果追求を強調した。

 決戦の地・横浜の夜空に、岡田監督の決意が響いた。

 「やれる限りのことはやってきた。チーム一丸となって、持てる力をすべて出して勝ちたい」

 日産スタジアムで行われた公式会見で、指揮官は必勝を宣言。「うちが最初に点を取れるように、全力で立ち上がりから入っていくつもりです」と、試合序盤からの“総攻撃”を強調した。

 5分にも満たない悲壮な公式会見。その裏で、協会トップから岡田監督へ厳しい現実が突きつけられていた。「もし最悪の場合になれば(オマーンに)行かないといかん。オレも先頭に立っていかないとまずい。安閑としていられない」。国際サッカー連盟(FIFA)の総会が行われたシドニーから帰国した川淵キャプテンが、成田空港でこう話したのだ。

 「最悪」とは、もちろんオマーン戦の黒星。敗れれば3・26バーレーン戦に続く連敗で、各組2位以内の予選突破が厳しくなる。川淵キャプテンは7日の敵地でのオマーン戦は当初帯同しない予定だったが、危機的状況なら話は別。仮に敵地で予選3連敗となれば、協会トップとして『リスクマネジメント=解任』に踏み切らざるをえなくなる可能性がある。「戦う岡田ジャパンを見せてほしい。90分走り回って戦い抜ければ負けることはない」と願いを込めた。

 断崖絶壁だからこそ、岡田監督は“総攻撃指令”を出す。練習前のミーティングでは、世界のクラブ、代表チームの攻撃シーンを集めたDVDを選手に見させ、攻撃重視の姿勢を明確にした。

 MF中村憲(川崎)が「前に出て行くことを徹底してると感じた」といえば、DF寺田(同)も「攻撃のイメージをふくらませるような内容だった」。点を取らなければ勝てない。指揮官は“守備重視”から、リスク覚悟の戦術へ切り替えた。

 監督の“クビ”、そして日本サッカーの未来もかかる大一番。負けられない4連戦が、ついに幕を開ける。

★大久保、体調全快

 FW大久保(神戸)が感慨深げに1年前を回想した。「そうやね。(相手GKの)退場もあったけどね」。オマーン戦の舞台の日産スタジアムはC大阪から神戸に移籍後、初ゴールを決めた思い出の地だ。風邪のため合宿には前日31日に合流したばかりながら「きょうで(体調は)戻った」と全快をアピール。勝利が必須の一戦で、あの日のようにネットを揺らす。

◆MF松井(サンテティエンヌ)

「状況に応じて自分たちで考えるサッカーを要求されている。オマーンの情報は全然ない」

★闘莉王、必勝宣言「勝ち点3取る!!」

 DF闘莉王(浦和)は「前回(バーレーン戦で)負けている。あとがない。必ず勝ち点3をとりたい」と必勝を誓った。直前のキリン杯で優勝した日本だが、2試合を通じて無失点の一方で、得点は1点のみ。それだけに、本職の守備に加えて、積極的な攻撃参加もするつもりで「点をとらないと勝てない」と言葉に力を込めた。

★玉田、意欲満々!!「気持ち負けない」

 先発が濃厚なFW玉田(名古屋)がオマーン戦に向け「出たらやってやるんだ、という気持ちで臨みたい」と意欲を見せた。3月26日のW杯3次予選・バーレーン戦(アウェー)で岡田ジャパンに初招集されたが、そのときは途中出場も持ち味を発揮できず消化不良に終わった。「周囲の人には、気持ちで負けているように見られていた。気持ちで負けたらダメ」と意気込んだ。

★オマーン 司令塔が負傷!?…情報戦の一環の可能性も

 オマーンは千葉県内で約1時間30分、完全非公開で最終調整。選手や監督への取材を一切拒否するなど、厳戒態勢を敷いた。右サイドで先発予定のチームの司令塔、MFドゥールビーンが練習中に負傷したとして、チーム広報は「左太もも裏を痛めた」と説明したが、本人は右足を引きずって引き揚げており、情報戦の一環の可能性もある。

■オマーン

 サッカー協会創設は1978年。FIFA(国際サッカー連盟)加盟は80年。最新FIFAランクは79位(日本は37位)。日本との過去の対戦成績は2分け4敗。W杯出場なし。今回のW杯1次予選ではネパールに2戦とも2−0勝利。成績上位のため2次予選免除で3次予選に進出。監督は元ウルグアイ代表のフリオ・セザール・リバス氏で、今年1月に就任。今回来日の28選手中、12人が3次予選(2月6日と3月26日)でベンチ入りしていなかった。チームを引っ張るのは俊足のFWホスニと、イングランドの名門ボルトンで今季スタメンに定着したGKアリ・ハブシ。