2008年06月02日 更新

中田英寿氏、プレミア古豪マンチェスターCで現役復帰か?

マンチェスター・シティで現役復帰の可能性が浮上した中田英寿氏。華麗な動きは今も健在だ

マンチェスター・シティで現役復帰の可能性が浮上した中田英寿氏。華麗な動きは今も健在だ

 サッカー元日本代表MFの中田英寿氏(31)が、イングランドプレミアリーグのマンチェスター・シティで現役復帰する可能性が1日、浮上した。マンC関係者が中田氏への関心を明かしたもので、所属事務所関係者も本人の気持ちの変化を明言。6月7日の世界選抜戦「+1フットボール・マッチ」(日産ス)に向け、調整を続ける“日本の王様”が、アジアで苦戦する岡田ジャパンの切り札になる。

 中田氏が、プレミアで現役復帰する可能性が出てきた。マンチェスターC幹部は「日本で試合に出場すると聞いているが、彼に現役復帰する意思があるなら歓迎だ。オファーを出す準備を進めたい」と明言。この発言を受け、中田氏の代理人関係者も「(復帰の)可能性があるとすればマンチェスター」と言い切った。

 マンCが興味を持った背景には、7日の世界選抜戦に向け、4月3日から約1カ月行った自主トレにある。実は、その際に使った施設がバンコクにあるタイ軍所有の練習場。マンCの会長で前タイ首相のタクシン氏の関係者とのつながりで、実現したものだった。

 世界選抜戦についても、同関係者は協賛を持ちかけるなど、中田氏への強い関心を示した。マンCは、タイ代表の3選手を獲得するなどアジア戦略を進めており、その象徴として中田氏に注目しているとみられる。

 06年ドイツW杯を最後に引退した後、世界各国への“旅人”となり、サッカー界から姿を消した中田氏にも変化の兆しがある。タイ合宿では元日本代表トレーナーの並木磨去光(まさみつ)氏を帯同、現役選手と変わらない1日5時間のメニューをこなした。5月14日に東京V、同30日には柏と練習試合も敢行。エキシビション戦らしからぬ力の入った体作りに、所属事務所関係者は「準備しているうちに、やはりサッカーが楽しくなっているみたいですね」と証言する。

 5月末に韓国で行われたインタビューでも「今後のサッカー活動は?」と問われ、中田氏は「プロはわからない」と回答した。現役復帰の可能性を完全否定しなかったのは初めてだ。

 1日には日本協会・川淵キャプテンが、ニュージーランドのクラブチーム、ワイタケレから中田氏へクラブW杯出場のオファーが来ていることを明かすなど、復帰への機運も高まる。中田氏はタイ、韓国での世界選抜戦開催にも意欲を示し、コンスタントな試合出場も求めており、そこにこのマンCの動き。体力的限界が原因の引退ではないだけに、あとは本人の最終決断だけといえる。

 7日の世界選抜戦で、現役復帰に関する何らかの発言がある可能性も。南アW杯予選で苦戦する岡田ジャパンにも“王様”の帰還は最高の朗報。中田氏の旅が、南アフリカへと大きく舵を取る。

■中田英寿(なかた・ひでとし)

 1977(昭和52)年1月22日、山梨県甲府市生まれ、31歳。95年に平塚(現湘南)に入団。98年7月にセリエA・ペルージャに移籍。00年1月に移籍したローマではリーグ優勝を経験。その後はパルマ、ボローニャ、フィオレンティナを経て、05年8月からイングランドプレミアリーグ・ボルトンへレンタル移籍。06年のドイツW杯後に現役引退を表明。W杯には98年フランス大会から3大会連続出場、日本選手で唯一全10試合に出場した。Jリーグ通算85試合16得点。セリエA通算182試合24得点。プレミア通算21試合1得点。代表通算77試合11得点。1メートル75、67キロ。

■マンチェスター・シティ

 マンチェスターを本拠地とするイングランドプレミアリーグの中堅クラブ。1887年創立。過去にプレミアリーグで2度、FA杯で4度の優勝。昨季はリーグ9位(15勝10分け13敗)。主力選手は元イングランド代表FWバッセル、ブラジル代表MFエラーノら。ホームスタジアムはシティ・オブ・マンチェスター(4万7715人収容)。会長は前タイ首相のタクシン氏。監督は前イングランド代表監督のエリクソン氏(1日現在)。

★ワイタケレもオファー

 12月に日本で開催されるクラブW杯に出場するオセアニア王者・ワイタケレ(ニュージーランド)も、中田氏獲得に興味を持っていることが分かった。「要請が来ているらしいよ。プレーしたら盛り上がるだろうけど」と、日本協会・川淵三郎キャプテンが明かした。シドニーFCが横浜FCのFW三浦知良やMF岩本輝男氏を獲得した際と同様、クラブW杯期間限定のオファー。Jクラブの他、欧州王者マンチェスターUも参加する大会だけに、こちらの動きにも注目が集まる。

★2日オマーン戦TV中継に出演

 中田氏が、2日のW杯アジア3次予選・オマーン戦のテレビ中継にゲスト出演する。試合後には、約2時間の特番『中田英寿 僕が見た、この地球。〜旅、ときどきサッカー〜』(日本テレビ系、午後9時30分〜)もオンエア。引退からの2年で世界128都市以上を旅する中=写真、世界選抜戦を企画するに至る経緯が描かれている。

 また、中田氏の公式HPでは開設10周年記念の新コーナー『nakata.net The Journey』がオープンする。宿泊、グルメなどのクチコミ情報を中田氏本人とファンが投稿、共有できる仕組みだ。


■引退後に現役復帰した主なサッカー選手

 ★ジーコ 90年に37歳でブラジルリーグ・フラメンゴを引退したが、91年に鹿島で復帰。MFとして93年Jリーグ第1ステージ優勝に貢献
 ★矢野隼人 東京VでFWとして「和製ロナウド」の異名をとったが、03年に引退。自動車販売店の営業職に就いていた後、07年にJFLのFC刈谷で現役復帰
 ★佐藤洋平 磐田のGKとして活躍後、07年に引退し、今季から同チームのジュニアユースのGKコーチに就任していたが、チーム事情により、2月から6月末まで一時的に現役復帰