2008年05月16日 更新

秘密兵器に賭ける反町JAPANは浦和・エスクデロを指名

 日本サッカー協会は15日、トゥーロン国際大会(5月20−29日、フランス)に出場するU−23日本代表の23人を発表。昨年6月に日本国籍を取得した、スペイン生まれでアルゼンチン人の両親を持つFWエスクデロ・セルヒオ(19)=浦和=が初招集された。FW森本貴幸(20)=カターニア=も初招集。FW平山相太(22)=FC東京=は落選。北京五輪まで3カ月を切り、反町康治監督(44)は決定力不足打開を新戦力に託す。

 ラテンの血が流れる男・エスクデロが五輪の秘密兵器に指名された。

 「今回選ばれなくてもナビスコ杯がある。いまはいい流れできていると思うので、最後まであきらめずに頑張りたい」

 浦和の非公開練習前、クラブ関係者からメンバー入りは伝えられていた。発表の午後6時までは明かせないことを理由にメンバー外を装っていたが、「かなりうれしそうだった」と山道強化部長は証言した。

 スペインとアルゼンチンの二重国籍から、同名の父セルヒオさんと同じ浦和でプレーすることを目的に07年6月11日、日本国籍を取得。日本代表でプレーするという夢も大きな要因だった。

 1メートル71、71キロ。上背はないが、芯が太く当たり負けしない強さを持つ。足もとの技術にも優れ、父が一緒にプレーした元アルゼンチン代表のスーパースター、マラドーナを思い起こさせる。「自分の特徴は状況を打開するプレー」と低い重心のドリブルが最大の武器だ。

 昨季は右太もも肉離れなど、けがが重なって公式戦出場は1分間(1試合)。U−20W杯も出場できなかった。間食をやめ、大好きなジュースも控え、練習の2時間前に来て体をほぐすなど、努力を重ね、今季は公式戦出場4試合。

 「自分はアルゼンチン人の血を引いているから何事も負けたくないんです」。世界と戦えるハートを持つ男が、反町ジャパンの救世主となる。

 

(千葉友寛)

■エスクデロ・セルヒオ

★生まれ 1988年9月1日、スペイン・グラナダ生まれ、19歳。両親はアルゼンチン人。昨年6月11日に、同名の父とともに日本国籍を取得するまで、アルゼンチンとスペインとの二重国籍を持っていた
★サッカー一家 父は元浦和選手で現埼玉栄高サッカー部総監督。父の仕事の関係で3歳から8歳までと、13歳から現在まで日本で過ごす。おじのオズバルドさんも元浦和選手。いとこのダミアンさんもアルゼンチンのサッカー選手
★サッカー歴 アルゼンチンの名門ベレス・サルスフィエルドで本格的にサッカーを始め、U−15同国代表候補選出。浦和ユースから05年4月にトップ昇格。埼玉栄高中退。05年5月21日のナビスコ杯・新潟戦(埼玉ス)に16歳8カ月21日でJ公式戦デビュー。J1リーグ戦通算10試合0得点、カップ戦通算6試合1得点
★交友 アルゼンチン代表FWメッシやアグエロとは友人。日本では中学時の東京選抜でFW森本とプレー
★サイズ 1メートル71、71キロ

★カターニア森本が初招集

 FW森本(カターニア)が反町ジャパン初選出。今季セリエAでは昨年8月26日の開幕・パルマ戦(アウェー)でゴール後、右太もも裏肉離れなど度重なる故障で離脱続き。それでも最終節18日のローマ戦(ホーム)の出場にはメドが立っており、招集が決まった。またMF本田圭(VVV)と水野(セルティック)の欧州組2人も今年初めて招集された。

■トゥーロン国際大会

 フランス南部で行われるFIFA公認の国際大会。前回大会まではU−21世代が対象。今大会からU−23世代。1967年に始まり、36回目。75年の第3回大会から出場国が6から8カ国に増えた。2グループの各4カ国がリーグ戦を行い、上位各2チームが決勝トーナメントに進む。日本以外の出場国はフランス、オランダ、チリ、トルコ、米国、コートジボワール、イタリア。