2008年03月17日 更新
浦和がオジェック監督を電撃解任!J1最短の公式戦2試合で

開幕2連敗のJ1浦和が16日、ホルガー・オジェック監督(59)の解任を発表した。ゲルト・エンゲルス・コーチ(50)が監督に昇格して指揮を執る。J1で開幕から公式戦2戦を終えての解任は最短。アジア連覇、2季ぶりのJリーグ優勝を目指した今季は、同監督の希望で日本代表FW高原直泰(28)ら大型補強を行ったが、選手との信頼関係が崩壊し、チームを去ることになった。
◇
アジア王者に衝撃が走った。まさかの開幕2連敗にクラブが下した決断は、オジェック監督=写真=の解任だった。
「戦術以前の話。選手を気持ちよくピッチに送り出して、踊ってもらうことができなかった。練習の雰囲気も重苦しいし、環境を変えるのが一番だという判断です」
埼玉スタジアムで行われた緊急会見で、藤口光紀社長が解任理由を説明した。名古屋に0−2完敗した前日15日夜、同社長と中村修三GMと話し合い、今回の結論に至った。この日の練習前に監督本人に伝え、選手にも状況を説明した。
開幕からの公式戦2試合での電撃解任はJ1最短。最大の理由は「選手と監督の信頼関係が崩れていると感じた」(藤口社長)ことだった。
基本的に選手と距離を置くスタンスの同監督が、対話などでコミュニケーションをとるのは主力の数人だけ。当然、控え選手のモチベーションは上がらない。昨季はFWワシントン(現フルミネンセ)が起用法などをめぐって、何度も“造反”、移籍した経緯もある。昨季終盤以降、ここまでリーグ戦7試合連続勝ち星なしと結果も出なかったことで、監督と選手の関係は修復不可能な状態となっていた。
昨年2月に就任、Jリーグ勢として初のアジアCL優勝を果たしたオジェック監督は今季、より攻撃的なサッカーを目指し、高原、FWエジミウソンらを補強。グアム合宿など同監督の希望通りの日程でチーム作りを行ってきたが、明確な戦術を選手に示せなかったことも影響して、両者の亀裂は広がるばかり。
名古屋戦後には「オジェックやめろ」などと罵声(ばせい)が浴びせられるなど、サポーターの心も離れていた。
「浦和は結果を求められているチームだけど、チームが1つにならないと勝てない」と藤口社長。新体制で、浦和が巻き返しへの新たな一歩を踏み出す。
| オジェック・浦和での リーグ戦年度別成績 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 年 | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 順位 |
| 95(1) | 26 | 15 | 0 | 11 | 3位 |
| (2) | 26 | 14 | 0 | 12 | 8位 |
| 96 | 30 | 19 | 0 | 11 | 6位 |
| 07 | 34 | 20 | 10 | 4 | 2位 |
| 08 | 2 | 0 | 0 | 2 | 17位 |
| 計 | 118 | 68 | 10 | 40 | |
| 【注】95、96年は勝敗を決するため延長、 PK戦を実施。95年は2ステージ制。 08年の順位は第2節終了時のもの | |||||
■ホルガー・オジェック
1948年8月31日、ドイツ生まれ、59歳。現役時はブンデスリーガでの出場経験はなく、北米リーグでプレー。引退後は87年から西ドイツ(当時)代表のアシスタントコーチに就任し、90年のイタリアW杯優勝に貢献。95年に浦和監督に就任、2年連続で最下位だったチームを4位(年間)に導く。96年に退任後、00年にカナダ代表監督、同年の北中米カリブ海選手権を制覇。FIFAの技術スタッフ責任者を経て、昨季より浦和監督に復帰、アジアCLを制した。
■データBox
★…浦和はオジェック監督をシーズン途中に解任。浦和では1999年6月の原監督以来2人目(2001年9月のチッタ監督は辞任)。
★…公式戦2試合での解任はJ1では最短。04年、C大阪のムズロビッチ監督が開幕2連敗で解任されたが、このときはナビスコ杯1試合(ドロー)を含め、公式戦3試合を消化。J2では06年、横浜FCの足達監督が開幕戦敗戦後に解任。
★…海外では07年5月、イングランド4部トーキーのローゼナイアー監督が就任発表の10分後に解任された。クラブが買収され、新経営陣が別の人物を監督に指名したため。
★高原“衝撃”!鈴木「責任感じている」
W杯アジア3次予選、バーレーン戦(26日、アウェー)のため、17日に離日する浦和の日本代表FW高原は、「こういう状況でチームを離れるのは辛いけど、与えられた状況で結果を出していきたい」。同MF鈴木も「ピッチで戦っているのは選手なので責任を感じている」とショックを受けている様子だったが、「アジアで成長して帰ってきてそれをチームに還元できればいい」と前向きに話した。
(大原)
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