2008年03月09日 更新

浦和が連係、戦術空回りで開幕●…早くも監督に不満噴出

中沢(右)から「疲れていた」と指摘された高原(左)。浦和デビュー戦は不発に終わり、チームも黒星発進(撮影・財満朝則)

中沢(右)から「疲れていた」と指摘された高原(左)。浦和デビュー戦は不発に終わり、チームも黒星発進(撮影・財満朝則)

日産スタジアムにはリーグ歴代3位の6万1246人が詰めかけた(撮影・財満朝則)

日産スタジアムにはリーグ歴代3位の6万1246人が詰めかけた(撮影・財満朝則)

 J1第1節第1日(8日・日産スタジアム)FW高原直泰(28)が加入したアジア王者・浦和は横浜Mに0−1敗戦。試合後、ホルガー・オジェック監督(59)の采配に、選手から不満の声が噴出した。

 ため息すら出ない。アジア王者の白星発進を信じて疑わなかった浦和サポーターは、敵地でただ沈黙するしかなかった。

 0−1というスコア以上の完敗だった。新加入の2トップ、高原とエジミウソンは前線で孤立し、ことごとくボールを失う。0−1の後半24分、相手に退場者が出ると、オジェック監督は永井、田中達のFW陣を連続投入。FW4人の超攻撃布陣で逆転を狙ったが、練習でも一度も試したことのないシステムでは、1人少ない相手のゴールを割れない。連係や戦術面での出遅れを象徴する一戦に、選手の憤りはオジェック監督の采配へと向けられた。

 MF相馬が「攻撃の形がない」とこぼせば、DF闘莉王も「あれじゃ点は取れない」と嘆いた。ある選手は「スペースを作るどころか前に人が多すぎてクロスを上げるポイントがなかった。(FWが)1人多くなったけど、前に人を増やせばいいという問題じゃない」と不満を口にした。

 さらにオジェック監督自ら、試合後の会見で「シーズンが始まってからチームが機能するには6週間かかる」と話す始末だ。

 高原らに加え、MF梅崎も補強するなど、ACL連覇、そしてリーグ優勝を目標に掲げた今季。故障のMFポンテが不在とはいえ、日本代表MF鈴木、U−23日本代表MFの梅崎と細貝以外はグアム合宿に参加するなど、例年にないほど準備期間に恵まれたはずだったが…。

 「内容がよくない試合でも結果を出していかないといけないし、ないないずくしではきつい。内容をよくして結果を出さないといけない。浦和はそういうチーム」

 ほろ苦い浦和デビューとなった高原がチームの気持ちを代弁する。次戦は15日のホーム開幕・名古屋戦(埼玉)。すでに5万8000枚の前売り券が売れており、サポーターの後押しが期待できる。通算2分け7敗、鬼門のアウェーの開幕戦で初白星はならなかったが、得意のホームで仕切り直しとなる。

(千葉友寛)


■浦和・今季の補強

 オーストリアリーグ、レッドブル・ザルツブルクにレンタル移籍していたMF三都主が復帰。大分からU−23日本代表MF梅崎、さらにFWワシントンの後釜として新潟を退団したFWエジミウソンが加入。FC東京の日本代表MF今野の獲得には失敗したが、1月には今オフ補強の目玉、フランクフルトFW高原を獲得した。

スタンドには岡田監督(右端)、オシム氏(左端)の姿も(撮影・財満朝則)

スタンドには岡田監督(右端)、オシム氏(左端)の姿も(撮影・財満朝則)

★岡田監督、浦和勢の状態に笑顔

 日本代表の岡田監督が横浜M−浦和戦(日産ス)を視察。「(高原は)だいぶよくなってる。闘莉王と阿部? 試合に出てるから大丈夫なんじゃない」と26日の南アW杯予選・バーレーン戦に向けて気になっていた浦和勢の状態に笑顔をみせた。4日に視察したバーレーンのカタールとの親善試合については「ナイジェリアから帰化した2選手を見に行ったが、すごくいい選手。カタールはかなりやられていた」。また、バーレーンが19日に行う予定のイランとの親善試合にスタッフを派遣する意向も示した。

★オシム氏も観戦…回復ぶりも順調

 日本代表前監督のイビチャ・オシム氏が、横浜M−浦和戦を息子のアマル氏とともに観戦した。試合後は杖をつきながら、迎えの車に乗り込むまでの約100メートルを軽快に歩き、順調な回復ぶりをうかがわせた。関係者と笑顔で言葉をかわすなど、初めて公の場に姿を見せた1月とは比較にならないほど、表情にも余裕が見られた。