2008年01月25日 更新

高原の相棒に巻浮上!病床オシム前監督の愛のムチに爆発誓う

代表練習で汗を流す巻は、恩師オシムの苦言を胸にチームへの貢献を誓う(撮影・財満朝則)

代表練習で汗を流す巻は、恩師オシムの苦言を胸にチームへの貢献を誓う(撮影・財満朝則)

 日本代表FW巻誠一郎(27)=千葉=が恩師からの言葉を胸に、26日のチリ戦(国立)に臨む。都内の病院でリハビリ中のイビチャ・オシム前日本代表監督(66)から「もっと責任を感じるべきだ」と代表選手としてのあり方について苦言を呈されたまな弟子は、先発確実なFW高原直泰(28)=浦和=の相棒に浮上。オシム・サッカーを体現して新生・岡田ジャパンを初勝利に導く。

 軸はみじんもぶれない。巻が南アへの第一歩となるチリ戦への決意を語った。

 「他のことをできるほど器用じゃないし、自分の信念を貫きたい。それが監督の求めていることだと思うし、柔軟性を出しながら自分の特徴を消さないことを心がけたい」

 信念−。オシム前監督が千葉監督時代に培った自己犠牲をいとわないスタイルだ。前線で体を張り、どこまでもボールを追う。「短所を直すより長所を伸ばせ」という恩師の言葉を胸に、汚れ役となってチームに貢献してきた。代表監督が代わっても、その信念は揺らぐことはなかった。

 恩師からのメッセージも受け取った。「もっと責任を感じるべきだ」。オシム前監督が、23日に見舞いに訪れた日本協会・川淵キャプテンに発した言葉。代表に定着したことで満足し、向上心を失いつつある選手たちへの警告だ。

 代表の鹿児島・指宿合宿開始前日の14日に病院を訪れた巻も「オシムさんらしい。僕らは僕らでしっかりやりたい」と恩師の苦言を受け止めた。名指しされたわけではないが、「あれは千葉の選手への言葉だと思う」と元千葉のMF山岸(川崎)が話すように、オシム・チルドレンに向けた苦言なのは重々承知。代表選手としての誇り、責任を改めて感じた。

 この日、巻は非公開練習で先発確実なFW高原(浦和)と多くの時間コンビを組んだもようで、先発が濃厚とみられる。オシム前監督が観戦するのは30日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(国立)だが、26日のチリ戦もテレビ観戦する可能性がある。まな弟子は恩師の心配を吹き飛ばすため、“オシムイズム”を貫いてチームを勝利に導く。

(千葉友寛)

★羽生にも“ダメ出し”

 オシム・チルドレンの1人、元千葉のMF羽生(FC東京)もオシム前監督から“ダメ出し”を受けていた。鹿児島・指宿合宿前にオシム前監督と面会し、「“もっとやらないとダメだ”と。(千葉時代のオシム監督に)僕がよく走らされていたのは僕へのメッセージでもあるし、周りへのメッセージでもある。“とにかくもっとやれ、もっと走れ”と言われました」と尻をたたかれた。

★オシム前監督、医者の付き添いなしでボスニア戦観戦へ

 30日の日本代表−ボスニア・ヘルツェゴビナ戦(国立)を観戦するオシム前日本代表監督が、医者の付き添いなしで会場に訪れることが分かった。23日にオシム前監督と面会した日本協会・川淵キャプテンが明らかにしたもので、「協会の人間が付き添えば、ドクターは必要ないということだった。もちろん、万が一のことを考えて万全の準備はする」と語った。また、自力歩行できるまでに回復した前監督がファンに肉声メッセージを送るプランについては、「話ができる機会については検討中です」と話した。

(港区)

★内田は慣れないことばかり…宿舎入りにも一苦労

 19歳の若さで代表に残ったDF内田(鹿島)は、まだまだ慣れないことばかり。宿舎入りも一苦労で、最寄り駅から選手宿舎までは徒歩3分の距離だが「迷いました…」と30分もかかってしまった。母親からは「あんたなんかが入って迷惑かかるんじゃないか」と心配されているという。ただ岡田監督は「ボールのもらい方、パスの出し方は非凡。将来が楽しみ」と絶賛。初々しさの残る最年少は「チャンスをもらったので、一生懸命やりたい」と気合十分だ。

★背番号が決定

 日本協会は24日、キリンチャレンジ2試合の背番号を発表。エース番号10はMF山瀬功(横浜M)に決まった。タイ戦では改めて発表する。