サッカー元日本代表MFの中田英寿氏(31)が、イングランドプレミアリーグのマンチェスター・シティで現役復帰する可能性が1日、浮上した。マンC関係者が中田氏への関心を明かしたもので、所属事務所関係者も本人の気持ちの変化を明言。6月7日の世界選抜戦「+1フットボール・マッチ」(日産ス)に向け、調整を続ける“日本の王様”が、アジアで苦戦する岡田ジャパンの切り札になる。
中田氏が、プレミアで現役復帰する可能性が出てきた。マンチェスターC幹部は「日本で試合に出場すると聞いているが、彼に現役復帰する意思があるなら歓迎だ。オファーを出す準備を進めたい」と明言。この発言を受け、中田氏の代理人関係者も「(復帰の)可能性があるとすればマンチェスター」と言い切った。
マンCが興味を持った背景には、7日の世界選抜戦に向け、4月3日から約1カ月行った自主トレにある。実は、その際に使った施設がバンコクにあるタイ軍所有の練習場。マンCの会長で前タイ首相のタクシン氏の関係者とのつながりで、実現したものだった。
世界選抜戦についても、同関係者は協賛を持ちかけるなど、中田氏への強い関心を示した。マンCは、タイ代表の3選手を獲得するなどアジア戦略を進めており、その象徴として中田氏に注目しているとみられる。
06年ドイツW杯を最後に引退した後、世界各国への“旅人”となり、サッカー界から姿を消した中田氏にも変化の兆しがある。タイ合宿では元日本代表トレーナーの並木磨去光(まさみつ)氏を帯同、現役選手と変わらない1日5時間のメニューをこなした。5月14日に東京V、同30日には柏と練習試合も敢行。エキシビション戦らしからぬ力の入った体作りに、所属事務所関係者は「準備しているうちに、やはりサッカーが楽しくなっているみたいですね」と証言する。
5月末に韓国で行われたインタビューでも「今後のサッカー活動は?」と問われ、中田氏は「プロはわからない」と回答した。現役復帰の可能性を完全否定しなかったのは初めてだ。
1日には日本協会・川淵キャプテンが、ニュージーランドのクラブチーム、ワイタケレから中田氏へクラブW杯出場のオファーが来ていることを明かすなど、復帰への機運も高まる。中田氏はタイ、韓国での世界選抜戦開催にも意欲を示し、コンスタントな試合出場も求めており、そこにこのマンCの動き。体力的限界が原因の引退ではないだけに、あとは本人の最終決断だけといえる。
7日の世界選抜戦で、現役復帰に関する何らかの発言がある可能性も。南アW杯予選で苦戦する岡田ジャパンにも“王様”の帰還は最高の朗報。中田氏の旅が、南アフリカへと大きく舵を取る。