2017.6.8 12:00

【サッカーコラム】日本代表の攻撃を活性化させたFW乾貴士にはカズのような“客を呼べる”技術がある

【サッカーコラム】

日本代表の攻撃を活性化させたFW乾貴士にはカズのような“客を呼べる”技術がある

7日のシリア戦、後半ドリブルをする乾貴士=味の素スタジアム(撮影・甘利慈)

7日のシリア戦、後半ドリブルをする乾貴士=味の素スタジアム(撮影・甘利慈)【拡大】

 【No,Ball No Life】1-1で引き分けた7日のキリンチャレンジ杯・シリア戦(味スタ)。前半は低調な内容で、ハリルホジッチ監督が「何人かとは厳しい話をしないといけない」と“説教部屋”の開催を予告したほどだったが、後半はパスがつながり、決定機も増えた。

 中でも、約2年ぶりに代表戦のピッチに立ったFW乾貴士(29)=エイバル=は出色の出来だった。左FWに入ると、いきなりキレ味鋭いドリブルでの中央突破を披露。さらに、FW本田圭佑(30)=ACミラン=からのロングボールを左足でぴたりとトラップすると、距離を詰めてきた相手DFを一瞬でかわし、ゴールライン際をドリブルで駆け上がって、思い切りよく右足シュートを放った。

 相手の股を抜くサイド突破など停滞していた攻撃を活性化。得点こそなかったものの、バルセロナから2ゴールを奪った技術の高さを見せつけた。乾がボールを持つと、次は何をするのかという期待感が増すのか、前半は静かだったスタジアムが徐々にボルテージが上がっていた。

 乾本人も「楽しくできた。勝ちにつながらなかったのは反省。ここで反省できるのはいい。次のイラク戦が大事。結果を残したい」と自信をつかんだようだ。サイドの攻防というのは、サッカーの見せ場の一つ。ジリジリと間合いをはかるFWとDFの駆け引きは、スタジアムの時間を一瞬止めてしまう。

 バルセロナのFWネイマール(25)のサイド突破を見たくて、スタジアムに足を運ぶ人も多いだろう。多様なキックとフェイントで相手を翻弄するシーンは、金を払って見る価値がある。

 シリア戦のユニホームは、1997年に日本がW杯初出場を決めた“ジョホールバルの歓喜”のときの復刻版だった。乾は11番をつけて出場。かつて、カズことFW三浦知良(50)=横浜FC=がつけていた背番号だ。カズもまた、真剣勝負の中にまたぎフェイントなど「魅せるプレー」を忘れなかった。乾にもカズのような“客を呼べる”技術がある。

 乾がポジションを争う左FWは原口元気(26)=ヘルタ=や宇佐美貴史(25)=アウクスブルク=がひしめく激戦区。ハリルホジッチ監督もうれしい悩みが増えたのではないか。(浅井武)

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