2016.2.16 13:15

【サッカーコラム】ハリルホジッチ監督と手倉森監督…選手の「奪い合い」が始まる

【サッカーコラム】

ハリルホジッチ監督と手倉森監督…選手の「奪い合い」が始まる

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手倉森監督は2月、Jリーグのキャンプ地を精力的にまわった

手倉森監督は2月、Jリーグのキャンプ地を精力的にまわった【拡大】

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 リオデジャネイロ五輪出場を決めた男子サッカーのU-23日本代表。8月の五輪本番に向けた強化スケジュールがこれから本格化する。

 3月に海外遠征、4月に短期合宿、5月は国際親善試合&トゥーロン国際大会、6月は国際親善試合、7月に直前合宿という調子で、月に1度は活動する。

 十分な準備期間を確保したといえるが、一方でA代表と二足のわらじを履くU-23世代の健康面が懸念される。A代表も3月にW杯アジア2次予選2試合、6月にキリン杯2試合を予定。A代表のハリルホジッチ監督とU-23代表の手倉森誠監督との間で、選手の「奪い合い」が始まるのは目に見えている。

 該当するのは、DF遠藤航(浦和)、FW浅野拓磨(広島)、FW南野拓実(ザルツブルク)らである。浦和と広島はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に出場するのでさらに過酷な日程となる。日本サッカー協会の霜田正浩技術委員長は「A代表優先が世界のスタンダード」と断言するが、A代表が3月にアジア2次予選を突破するのはほぼ確実で、6月のキリン杯も国際親善試合にすぎない。ならば、五輪優先という考え方もあるのではないか。

 これまで「アジアで勝てない」と言われた世代が、自らの手でつかんだ国際大会の出場権。これから彼らがJリーグの中核を担い、2018年ロシアW杯の戦力となるには、万全のコンディションでリオ五輪に挑み、強豪国との真剣勝負を体感することが重要だ。日本開催の親善試合よりも学ぶことは多いだろう。

 早期にハリルホジッチ監督と手倉森監督で話し合いの場を設け、棲み分けをはっきりさせてほしい。前回の12年ロンドン五輪ではその辺りがあいまいで、MF清武弘嗣(ハノーバー)とオーバーエージ枠のDF吉田麻也(サウサンプトン)がクラブ、A代表、五輪代表と3つのチームを行き来し、かなり疲弊していた。

 ただでさえ、選手たちは1月のオフを返上して厳しい予選を勝ち抜いている。指導者のエゴで、選手を潰すことだけは避けてほしい。(浅井武)