出番に飢えた“伏兵たち”が、降りしきる雨の中で躍動した。J1で首位を走る川崎は負傷のMF中村やFWジュニーニョ、日本代表に招集されたGK川島ら多くの主力を欠いた。だが、関塚監督が「出番の少ない選手が成長してくれている」と喜んだ控え選手たちの奮闘で、J2富山に格の違いを見せつけた。
前半29分、今季の公式戦3度目の先発となった黒津が振り向きざまの左足シュートで先制。1−1で迎えた後半は同じく2試合目の先発だった木村が技ありのループシュート。ユース出身の22歳がプロ初ゴールを奪うと、さらに左太ももの故障から復帰した矢島がとどめの3点目を挙げた。
3点とも、滑りやすいピッチ上で確実にボールを扱う技量の確かさがあって生まれたもの。技術の差が、そのまま点差になって表れた。「(中村)憲剛さんみたいに、うまい人から練習で(技術を)盗んでいる」と木村は言う。普段はベンチを温めていても、いざとなれば戦力として十分に計算が立つ。
中3日で迎える4回戦の横浜M戦も中村や川島は不在だが、選手層の厚さに自信は深まった。「これまで、うちは一発勝負で勝ち切れていない」(関塚監督)という大きな課題を、この天皇杯で克服できるか。