J1第16節最終日(5日、川崎1−1鹿島、等々力陸上競技場)リーグ3連覇へ、大きな勝ち点1を積み上げた。10人に減った数的不利な状況で、1点を追う展開。この劣勢をはね返し、川崎に引き分けた鹿島のオリベイラ監督は「きょうはおめでとうと言っていい」と満面の笑みで選手をたたえた。
谷口のシュートを手で防いだと判定された内田が一発退場。さらにPKを決められ、窮地に立たされた。だが、選手は冷静さを失わない。「必ずチャンスはあると思っていた」と本山。後半19分、マルキーニョスが相手の一瞬のすきを突く。相手のバックパスを抜け目なく奪うと、最後は興梠がGKをかわし、川崎を意気消沈させる同点ゴールを沈めた。
オリベイラ監督の絶妙な采配(さいはい)があった。1人減った状況でもFWを下げず、中盤の人数を減らした。「あれは(攻めろという)監督のメッセージ」と小笠原が言えば、青木は「攻撃の意識を持たせたんだと思う」。人心掌握術にたけた指揮官の笛で選手が躍った。
何とか追いすがりたい川崎の頭を抑え込み、3連覇へ視界を広げた。それでも選手に油断はない。「あと18試合もある。まだ何も成し遂げていない」と話す本山の表情が、一層引き締まった。