天皇杯決勝は1月1日、東京・国立競技場でG大阪と柏が対戦。75年大会以来33年ぶり3度目の頂点を狙う柏のFW李忠成(23)は31日、今季限りで退任する石崎信弘監督(50)を「勝って泣かせたい」と誓った。右足首などを痛めているG大阪の日本代表MF遠藤保仁(28)は、強行出場も辞さない構えだ。
新年最初の目標を、李は高らかに掲げた。
「優勝したい。石さんにとっても勲章になる。勝って泣かせたい」
石崎監督はリーグ戦停滞の責任を取らされ、この決勝で3年間の指揮を終了。来季はJ2札幌の監督に就任する。だが、李にとっては荒削りだった自身を我慢強く指導し、起用し続けてくれた恩人。最後に何としても喜びを分かち合いたい。
決勝点を決めた先月29日の準決勝・FC東京戦(静岡)同様、FWフランサとともに後半登場する“Wスーパーサブ”の一角でゴールを狙う。「ガンバは年に何回も優勝のチャンスがあるけれど、レイソルは10年に1度かも。本当にお願い。勝たしてほしい」。“泣き”の言葉も、なかば本気だ。
クラブ史上最多の800人のサポーターが集まった練習後、石崎監督は並んだファンのサインや写真撮影の求めにすべて対応。その時間は1時間52分にも及んだ。そんなところが周囲のハートをつかむ人情派指揮官は「涙は安売りしちゃいかん」と笑ったが、歓喜の涙は李らの瞳の奥に、もうため込まれている。(須田雅弘)