矢板中央、“2冠”へ8強!主将・稲見が2戦連発/高校サッカー

 
豪快なシュートを決める矢板中央の稲見。フットサル日本一からサッカーの頂点を目指す (撮影・蔵賢斗)

 全国高校サッカー選手権3回戦第4日(3日、浦和駒場スタジアムほか)矢板中央(栃木)が神村学園(鹿児島)に1-0で勝ち、2011年度以来の8強入り。昨年8月の全日本ユース(U-18)フットサル大会(仙台)に初参戦し、日本一に輝いたチームが“本職”との2冠を狙う。上田西(長野)は帝京大可児(岐阜)に5-0で大勝し、長野県勢として41大会ぶりにベスト8進出。初出場の日本文理(新潟)はPK戦の末に作陽(岡山)を退けた。8強のうち、6チームが東日本勢となった。

 吹き付ける強風を切り裂いた。0-0の前半15分に矢板中央は左CKの折り返しに、MF稲見が豪快な右足ボレー。頼れる主将が2戦連続ゴールを決めた。

 「セカンドボールを狙っていた。(浮き球を)上に打たないように力を抑えた。自分のゴールだけではなく、守備も含めてみんなで勝った」

 後半は中盤から最終ラインにポジションを1列下げた。「GK以外ならどこでもできる」という器用さで、完封勝ちにも貢献だ。2011年度以来の8強に駒を進めた高橋健二監督(49)は「稲見を褒めてあげてほしい。私よりも指導力がある。勝てない時期もあった…」というと、思わず男泣きだ。

 前回大会は出場を逃し、今季も新人戦、関東大会、栃木県総体と無冠。しかし、2年生に経験を積ませようと初参戦した昨年8月の全日本ユースフットサル大会で関東勢として初の日本一を達成した。“まとめ役”としてただ一人、3年生で出場した稲見は「下級生と話す機会もできたし、あの優勝からチームが生き生きした」。フットサル特有の攻守の切り替えの早さはもちろん、同大会で得点王(18得点)に輝き、この日途中出場したFW大塚ら2年生の活躍は3年生にも刺激を与えた。

 過去最高の4強を超える成績が目標だが、フットサルで日本一の味を知った稲見は「自分は優勝したいと思っている」と“2冠”を宣言。前代未聞の快挙に自信をみせた。 (浅井武)

神村学園・有村監督「決定機をつくれなかった。(選手数人が)インフルエンザにかかってしまったが、その中でもうちらしい試合はした」

データBOX

 ◎…8強に東日本勢(新潟-長野-静岡以東)が6チーム以上残ったのは、第67回(1988年度)大会以来。当時の顔触れは、盛岡商(岩手、8強)前橋商(群馬、4強)武南(埼玉、8強)市船橋(埼玉、準優勝)暁星(東京B、4強)清水市商(静岡、優勝)だった。

フットサル

 5人制のミニサッカー。ピッチは最大42×25メートル。ゴールは幅3×高さ2メートル。試合時間は前半後半20分。過剰でなければスライディングタックルも解禁となり、オフサイドはなし。ボールはサッカーよりひと回り小さく、弾みにくい。選手の交代は自由。1989年にFIFA(国際連盟)主催の第1回世界選手権が行われた。競技人口は世界で700万人以上といわれる。

Read more