柳沢敦、フルメニューこなし骨折からの全快をアピール
FW柳沢(手前中央)はハードメニューをフルに消化。故障の不安をまったく見せなかった(撮影・小倉元司)
サッカー日本代表国内最終合宿(18日、福島・Jヴィレッジ)6・9開幕ドイツW杯に向けて国内最終合宿がスタート。FW柳沢敦(28)=鹿島=は厳しいフィジカルメニューにフル参加し、右足第五中足骨骨折からの全快をアピール。周囲の不安の声に気色ばむなど、代表選出を決断したジーコ監督(53)の期待に応えようと強気な姿勢をみせた。
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それは練習後のテレビインタビューだった。柳沢は「問題ない」「大丈夫です」と冷静に対応していたが、「時おり足を引きずっているように見えたが…」との問いはわずかに声が上ずった。
「先入観だと思います。そういう目で見ているからだと思います」
3月25日の千葉戦で骨折した右足第五中足骨からの復活を目指す日々。順調にきているからこそ気色ばんだ。確かに不安を払拭させる元気な動きだった。
走った、走った。合宿初日は、まったくボールを使わないハードなフィジカルメニュー。グラウンド3面を使っての「6分間走×10本」など、午前午後を合わせて計3時間の走り込みを“完走”した。一定の脈拍数キープが求められるなど大きな負荷のかかる内容だったが、離脱することなく走り抜いた。
鹿島時代から世話になるジーコ監督の信頼に応えないといけない。鹿島では骨折からのリハビリ→全体メニュー復帰へと段階を踏んでいたものの実戦復帰はまだ。それでも同監督から「柳沢は骨折からの復帰を十二分に期待できる」とW杯メンバーに選出された。
現代表トップの通算17得点などの実績と信頼。FW久保(横浜M)の落選理由が「体調が万全でない」(ジーコ監督)ことだっただけに、動けないままW杯に突入すればジーコ監督の責任問題にもなりかねない。期待に反さない動きを恩師と日本国中のサポーターへと発信した格好だ。
「みんなと一緒にやっていきたい。チームとしていい結果を残したい」
額に光る汗が、W杯本番での復活プレーを予感させた。
(須田雅弘)
| ジーコ・ジャパン合宿初日メニュー | |
|---|---|
| 時間 | 内容 |
| 9:00 | 午前練習開始、ジーコ監督訓辞 |
| 05 | ウオームアップ |
| 50 | 長距離走 |
| 10:10 | インターバル走 |
| 40 | 終了 |
| 〜昼食、休憩など〜 | |
| 16:30 | 午後練習開始、ウオームアップ |
| 50 | 心拍数維持持久走 (6分間走+2分間休憩を10本) |
| 18:30 | 終了 |
★宮本主将もゲキ
主将DF宮本(G大阪)が練習開始前にジーコ監督に続いてゲキを飛ばした。「これからの合宿をいい方向に向けられるよう頑張ろう。そういうことを言いました」。午後の走り込みでは自ら中田英に近づいて並走し、コミュニケーションを図る場面も。宿舎では欧州CLのビデオも見たが「ロナウジーニョ(バルセロナのブラジル代表FW)は危険だけど、それ以前に第2戦までが大事」と気を引き締めていた。
★巻ドッキドキ!欧州組と初練習
奇跡の代表入りで“時の人”になっていたFW巻(千葉)は欧州組との初練習にドキドキだった。「今まで一緒にやることがなかったので、海外組の人たちとはしっかりコミュニケーションを取っていきたいですね。会話はまだあいさつ程度。きのう(17日)の夜、食事のときに回りました」。3000人の観衆が集まったことにも感激した様子で「恥ずかしいですけど、たくさんの人の力をもらって頑張る」と笑顔だった。
★腹痛で…小笠原リタイア第1号
柳沢が全メニューを乗り切った合宿初日、MF小笠原(鹿島)がリタイア第1号になった。17日夜から腹痛を訴え、この日の昼食時には痛みが治まりうどんを食べたが、下痢の症状が続き大事を取って静養した。「心配するようなものではありません」と森川ドクター。19日の練習参加は状態を見て決める。
★初日からヒヤリ…三都主・右ひざ裏に違和感&土肥・足太もも裏に張り
ヒヤリ組は2人。DF三都主(浦和)が午後の脈拍維持持久走の最中に右ひざ裏に違和感を訴えた。森川チームドクターが慌てて駆け付けたが、その後は通常通りメニューをこなした。「疲れかな? よく分からない。今無理してもしようがないので様子をみながらやります」と慎重。GK土肥(FC東京)も午後練習で左足太もも裏に張りを訴え、別メニューで調整した。
★大黒、19日に合流
FW大黒(グルノーブル)が19日の午後練習から福島合宿に合流する。15日にクラブの全日程を終えたばかりで、当初は20日に合流予定だったがヤル気の半日前倒しだ。「みんなと一緒に早く練習したい。G大阪は懐かしいというより、普通に来てしまいました」。この日は古巣のG大阪クラブハウスを訪問。本隊はアジア・チャンピオンズリーグのベトナム遠征で不在だったが、若手選手やスタッフと旧交を温めた。
(吹田市)
◆柳沢について早川直樹アスレチックトレーナー
「鹿島ではきょう以上のことをやっていたみたい。あす以降も別メニューということはないでしょう」