W杯ヒストリー

第5回/1954年スイス

 第2次世界大戦後も戦火を引きずるW杯。敗戦国が復興の兆しをみせたのがスイス大会だった。優勝は西ドイツ。前回大会は出場が許されなかったが、戦後9年が過ぎて栄冠を勝ち取った。
 1次リーグでは優勝候補筆頭のハンガリーに3−8惨敗。しかし、母国に希望を与えようと燃えるヘルベルガー監督が主力を温存したもので、決勝での再戦では3−2で下した。この優勝が西ドイツ復興を10年早めたといわれる。
 同じ敗戦国の日本も今大会で新たな一歩を刻んだ。除名された国際サッカー連盟(FIFA)に50年に復帰。日中戦争で第3回大会の予選を辞退していたが、今大会予選がW杯への事実上初参加となった。極東出場枠1を巡り韓国と対戦。初戦は1−5大敗、2戦目は2−2引き分けで初出場を逃した。
 その韓国も、本大会1次リーグ初戦でハンガリーに0−9大敗。アジアと欧州、南米との力量差は歴然としていた時代だった。

◆大会はハンガリーを中心にゴールラッシュ

当時のサッカー界を席巻していたのはハンガリーだった。前回大会後から4年間無敗、28連勝で乗り込み“マジック・マジャール”(魔法使いのハンガリー人)と恐れられた。結局は準優勝に終わったが、1次リーグでは韓国に9−0、西ドイツに8−3と大差の快進撃を続けた。得点王は11得点を挙げたハンガリーのFWコチシュ。この大会の総得点は140点で1試合平均5・38点はW杯記録となっている。

▽決勝トーナメント

▽決勝

年月日 ホーム スコア アウエー
1954/07/04 西ドイツ 2−2 ハンガリー
1−0
モーロック
ラーン
ラーン
得点 プスカシュ
チボール

▽3位決定戦

年月日 ホーム スコア アウエー
1954/07/03 オーストリア 3-1 ウルグアイ

▽準決勝

年月日 ホーム スコア アウエー
1954/06/30 西ドイツ 6-1 オーストリア
  ハンガリー 4-2 ウルグアイ

▽準々決勝

年月日 ホーム スコア アウエー
1954/06/26 ウルグアイ 4-2 イングランド
  オーストリア 7-5 スイス
1954/06/27 ハンガリー 4-2 ブラジル
  西ドイツ 2-0 ユーゴスラビア

▽グループリーグ

▽グループ1

国名 勝点 試合 勝数 分数 敗数 得点 失点 点差
1 ブラジル 3 2 1 1 0 6 1 +5
2 ユーゴスラビア 3 2 1 1 0 2 1 +1
3 フランス 2 2 1 0 1 3 3 0
4 メキシコ 0 2 0 0 2 2 8 -6

試合 年月日 ホーム スコア アウエー
1 1954/06/16 ブラジル 5-0 メキシコ
2   ユーゴスラビア 1-0 フランス
3 1954/06/19 フランス 3-2 メキシコ
4   ブラジル 1-1 ユーゴスラビア

▽グループ2

国名 勝点 試合 勝数 分数 敗数 得点 失点 点差
1 ハンガリー 4 2 2 0 0 17 3 +14
2 トルコ 2 2 1 0 1 8 4 +4
3 西ドイツ 2 2 1 0 1 7 9 -2
4 韓国 0 2 0 0 2 0 16 -16

試合 年月日 ホーム スコア アウエー
1 1954/06/17 西ドイツ 4-1 トルコ
2   ハンガリー 9-0 韓国
3 1954/06/20 ハンガリー 8-3 西ドイツ
4   トルコ 7-0 韓国
* 1954/06/23 西ドイツ 7-2 トルコ

▽グループ3

国名 勝点 試合 勝数 分数 敗数 得点 失点 点差
1 ウルグアイ 4 2 2 0 0 9 0 +9
2 オーストリア 4 2 2 0 0 6 0 +6
3 チェコスロバキア 0 2 0 0 2 0 7 -7
4 スコットランド 0 2 0 0 2 0 8 -8

試合 年月日 ホーム スコア アウエー
1 1954/06/16 ウルグアイ 2-0 チェコスロバキア
2   オーストリア 1-0 スコットランド
3 1954/06/19 ウルグアイ 7-0 スコットランド
4   オーストリア 5-0 チェコスロバキア

▽グループ4

国名 勝点 試合 勝数 分数 敗数 得点 失点 点差
1 イングランド 3 2 1 1 0 6 4 +2
2 イタリア 2 2 1 0 1 5 3 +2
3 スイス 2 2 1 0 1 2 3 -1
4 ベルギー 1 2 0 1 1 5 8 -3

試合 年月日 ホーム スコア アウエー
1 1954/06/17 イングランド 4-4 ベルギー
2   スイス 2-1 イタリア
3 1954/06/20 イタリア 4-1 ベルギー
4   イングランド 2-0 スイス
* 1954/06/23 スイス 4-1 イタリア