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金なし場所なしホテルなし…東京五輪の影響で高校総体が史上初の中止危機

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 東京五輪のせいでインターハイが中止に!? 2020年東京五輪閉会式翌日の8月10日から予定される全国高等学校総合体育大会(高校総体)が、史上初の開催中止の危機に直面していることが23日、分かった。五輪準備余波で、競技会場や選手の宿泊先、開催経費などの確保が難航。関係者からは五輪選手村開放のほか、全国120万人の高校生運動部員から“開催応援費”を徴収する案も上がっている。

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 「すべての高校生のため、インターハイに出場する機会が奪われてしまうことだけは何としても避けたい」

 全国高体連・奈良隆専務理事(61)が苦しい胸の内を明かした。1963年から続く高校生最大のスポーツの祭典。2020年大会は東京五輪・パラリンピックの招致決定前から、北関東ブロック(群馬、茨城、栃木、埼玉の4県)での開催が決まっていた。

 五輪閉会式翌日の8月10日開幕とする日程は、五輪に配慮したもの。しかし“五輪余波”は、日程どころか大会中止の危機にまで及ぶ。最大の理由は開催経費だ。

 国の補助金は4000万円程度で、1大会13億円に上る経費の7-8割は開催地が負担する。だが今大会の4県には、五輪のキャンプ誘致を目指す市町村が多く、「予算に余裕がない」と断られるケースが続出した。

 全国高体連はひとまず、2020年大会を初の分散開催を決定。北関東4県で11競技を行うほか、愛媛、長崎、青森など6県で6競技開催にこぎ着けた。それでも全30競技のうち、陸上、体操、柔道など13競技の開催会場が未定だ。

 東京五輪を前に、3年後の宿泊先の確保も既に困難な状態。全国の関係者からは「五輪の選手村や会場を使用させてもらえないか。1競技だけでもいい」という悲痛な声が上がっている。

 残る13競技開催に必要な額は約7億円。全国高体連は「インターハイ特別基金」を設立したが、23日までに集まったのは約1400万円だけ。大会関係者の間には、運動部に所属する全ての高校生から応援費を集める“超極論”も浮上している。全国高体連に登録する高校生は約120万人。1人年約200円で、3年間で7億円が集められるという計算だ。

 奈良専務理事は「五輪選手の多くはインターハイ経験者です」と訴える。開催地確保の期限は来年3月。“未来の五輪選手”の晴れ舞台が、五輪のせいで奪われるという皮肉な事態だけは避けなければならない。 (丸山汎)

★20年全日本柔道は武道館使えず

 柔道男子の日本一を争う全日本選手権が、2020年は日本武道館で実施できないことが23日、関係者への取材で分かった。柔道と空手の会場になる五輪・パラリンピックに向けた改修工事が、20年7月の五輪開幕直前までかかるため。代替会場には東京体育館などが検討されているという。全日本選手権は1948年に始まった伝統の大会で、日本男子にとって五輪、世界選手権と並ぶ三大タイトル。64年東京五輪の翌年から武道館を舞台とし、75年以降は4月29日に実施されている。

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