【ラグビーコラム】日本代表とサンウルブズの“一本化”が加速 一部で不安の声も2019年W杯へ進むしかない - SANSPO.COM(サンスポ)

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【ラグビーコラム】日本代表とサンウルブズの“一本化”が加速 一部で不安の声も2019年W杯へ進むしかない

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ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ   【ノーサイドの精神】日本代表を率いるジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、47)のサンウルブズHC就任会見が2日、東京都内で行われた。詳細は3日付サンケイスポーツでお伝えしたが、2019年W杯日本大会に向けて日本代表とサンウルブズの“一本化”が加速される期待が高まる半面、さまざまな、超えなくてはならないハードルもある。

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 日本ラグビー協会やジョセフHCは以前から代表選手のサンウルブズ参加を求めてきた。サンウルブズを代表強化に活用するためには、当然のことだ。だが、一部の選手は不安を感じているのも事実だ。15年W杯に出場したあるメンバーは、先週末のトップリーグ公式戦後に「年齢的にも、代表とサンウルブズのフル参戦は難しい。所属チームでのシーズンの負担もある」と本音を漏らした。

 ジョセフ新HCは就任会見で「サンウルブズ参加は、代表に選ばれるための絶対条件ではない」と説明。選手個々の状況に応じた柔軟な対応を示唆したが、前出の選手は「もし、サンウルブズに参加しろというなら、(自分以外の)他の選手を探してほしい」と語っている。

 SR運営団体(SANZAR)では、昨季のサンウルブズの戦いぶりについて批判的な意見もあるという。日本代表の強化やコンディションを優先して、メンバーを大幅に入れ替えながらリーグ戦を続けたことによる戦力、組織力の低下などが問題視されたのだ。

 サンウルブズを運営するジャパンエスアールの渡瀬裕司CEO(54)は、来季のチーム編成について「40から45人くらいで戦うことになる」と説明したが、この人数はトップリーグ1チームの保有選手とほぼ同じだ。来季のSRレギュラーシーズンの16試合、6月の日本代表戦を戦い抜くことは、選手への負担などの面で大きなチャレンジになる。

 その一方で過去2シーズンのSR参戦は、間違いなく日本選手を成長させてきた。SO田村優(28)、HO庭井祐輔(25)=ともにキヤノン=らが国際試合で高いパフォーマンスを見せることができたのは日本代表での成長、経験だけのおかげではない。

 ジョセフHCがよく使う例えがある。「SRはマラソンで、代表は短距離走のようなものだ」。長丁場のシーズンを戦い抜くSRと、短期間に濃密なテストマッチを集中的に行う代表とは、コンディショニングなどで全く異なるプランニングが必要だ。来季のジョセフ・ジャパンは、マラソンをしながら6月には100メートル走にも挑むことになる。

 エディー・ジョーンズHCが率いた2015年W杯までは、長期の代表合宿で選手を鍛え上げることができた。だが、2年を切った19年W杯までの強化計画では、前回のような拘束は難しい。その代替案になるのがサンウルブズをより一層、代表強化に活用することだ。決して容易ではない挑戦だが、マラソン&100メートルダッシュを機能させながら、前に進むしかない。

吉田 宏(よしだ・ひろし)

「吉田 宏」イメージ画像元号が平成に変わった年に入社して、1995年ラグビーW杯後からサッカー、野球担当を挟みながら現担当。“軟式ラグビー(自称)”出身で、こちらも自称の江戸川キャップ2を誇る。99年W杯の報道陣による南北半球決戦・プレスマッチで、なぜか南半球の一員で世界制覇を果たして現役を引退してからは、書き手専門で楕円(だえん)球を追う毎日。

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