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【ヒューマン】イケメン→実力派→仙人?進化を続ける吉沢悠、悪役を好演

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どんなポーズもさまになる吉沢悠。来年は“不惑の年”となり、「セリフが覚えられるまでは俳優を続けたい」と生涯現役を誓った=東京・広尾  年齢を重ねるごとに深みのある演技で魅了する俳優、吉沢悠(ひさし、39)。今年は映画6本に出演し、11日公開の主演作「エキストランド」では爽やかなイメージを覆す“悪役”を好演している。20代半ばで一度芸能界を離れ、米国留学を経て俳優、人間としても成長。おごることなく役者道を歩み、来年に俳優デビュー20周年と40歳を迎える実力派は「オーラがにじみ出るような大人になれたら」と前を見据えている。(ペン・宮越大輔、カメラ・大橋純人)

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 端正な顔に品格が漂うたたずまい。初段を有する合気道で身につけた美しい姿勢が、写真撮影のポーズで際立った。

 「時代劇をやる機会もあると思うので、少しでも土台になればと始めました」。芝居のために努力を惜しまない姿に、長年活躍し続ける理由を垣間見た気がした。

 主演作「エキストランド」(坂下雄一郎監督)は、過去の大失敗から映画を製作できなくなったプロデューサーが、地方の市民をだまして撮影しようと画策するコメディー。エキストラに横暴な悪徳P役について「『次の現場飛ばします』とか、撮影あるあるの“悪の集合体”のような存在。普段演じないキャラクターなので挑戦できた役。コイツうっとうしいなと楽しんでもらえれば」と胸を張った。

 前日10日には、自身初の特撮映画となるSF作品「BRAVE STORM ブレイブストーム」が公開されるなど、今年は映画6本に出演。来年の俳優デビュー20周年に向けて勢いに乗っているが、「たまたまそうなっただけ。20年を振り返って? まだ生き残っていてよかったなと思います」と謙遜した。

 その言葉通り、平たんな役者道ではなかった。17歳のときに受けたカラオケオーディションで準グランプリを獲得し、芸能界入り。もともと芸能界に興味はなく「優勝賞品のハワイ旅行がほしくて受けた」だけだったが、演技レッスンで芝居に魅了された。

 1998年にTBS系ドラマ「青の時代」で俳優デビューすると、抜群のルックスと存在感で注目され、2005年までにドラマ27本、映画4本に出演。イケメン俳優としてブレークしたが、同年に芸能界から去った。

 「感覚的にキャパオーバーしてしまったんです。若さゆえですが、一度離れてみようと…」

 戻れるか分からない不安はありながらも、自分の直感を信じて活動を休止。その後、英語を学ぶために半年間、単身でニューヨークに渡った。

 5カ月間は語学学校の寮で生活。大変だったことは食事で、「キッチンがなくて料理が作れない。サラダも高いし、安いものはオイリーで太っていく…。当時、柔術を習っていて周りがデカいので、勘違いして自分もデカくなり、体重は10キロ増えた」と苦笑した。

 仕事復帰のきっかけはブロードウェーで観劇したミュージカルで、「“イチお客さん”というより俳優目線で見てしまう瞬間があって、『向こう側にいたい』という思いが芽生えました」と振り返る。世界中のエンターテイナーが集うNY。「何かをしたいという強い目的意識を持っている人たちの中にいると、『お前は何をするの?』と問いかけられている気がした」といい、「やっぱり芝居が好き。そこしかない」と再認識した。

 06年に芸名の読みを「ゆう」から本名の「ひさし」に戻し、芸能界復帰。留学で人生経験を積み、仕事への姿勢も変わった。

 「戻ってきて最初にカメラの前に立ったときに、『この環境は当たり前じゃない』『一つ一つの仕事がすごくスペシャル』だと感じました」

 再始動後はドラマ33本、映画17本に出演。最近は中年役など等身大の役でも輝きを放っている。進化する実力派は来年、40代に突入する。

 「以前、ジムのサウナに入ったとき、スチームで何も見えないのにとてつもないオーラを放つおっさんがいたんです。仙人みたいな空気をまとっていて、近くで見たら竹中直人さんでした。僕もそんな内面からオーラがにじみ出る大人になりたいですね」

 ユーモアたっぷりに目標を掲げたその表情は、自信に満ちていた。

★幸せは妻・桐山マキの愛妻料理

 多忙な生活の原動力となっているのが“家族メシ”。2013年にモデルで女優、桐山マキ(36)と結婚したことで「一人で食べることが好きじゃなくなった」といい、「家族とご飯を食べている時間が幸せ。好物? ピーマンの肉詰め。(妻は)サッと作れる料理が得意なんです」と笑顔。現在は2人の時間を満喫中で、「違う人生を歩んできた人と一緒になるわけだから、相いれない部分も理解し合わなきゃいけない。そうすると考え方が広がるということを結婚生活で…勉強中です。まだ悟ってはいないですけど」とほほえんだ。

吉沢悠(よしざわ・ひさし)

 1978(昭和53)年8月30日生まれ、39歳。東京都出身。98年にTBS系「青の時代」で俳優デビューし、2003年にフジテレビ系「動物のお医者さん」で連ドラ初主演。同年公開の「星に願いを。」で映画初主演を飾る。05年に芸能活動を休止し、米国留学を経て06年に活動再開。主演映画「道~白磁の人~」(12年)など多くの話題作に出演。出演映画「生きる街」が来春公開される。特技は合気道(初段)、サーフィン。1メートル75。

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