1日のヤクルト戦の七回、2ランを放った亀井。この日5安打6打点をマークした 後半戦になって、巨人・亀井善行外野手(35)の出場機会が増えている。シーズン序盤は代打での起用が多かったが、現在は左翼の定位置に返り咲いた。亀井の出場機会の増加と符合するようにチームの借金も減り、クライマックスシリーズ出場圏内も見えてきた。
亀井の7月の月間打率は・326をマーク。8月1日のヤクルト戦(静岡)では2本塁打を含む5打数5安打6打点。本人も「記憶にない」と驚く大活躍をするなど好調を維持している。
好調のベテラン勢がチームに影響を与えているのは結果だけではない。24歳の石川はこう打ち明ける。
「亀井さんや村田さんが先発で出ていないときに、変わらず準備する姿をずっと見ていた。そんな先輩の姿を見ているので、若い僕らはもっとちゃんとしないとな、と思ったんです」
石川は先発の機会こそ減っているものの、7月30日のDeNA戦(東京ドーム)では八回に代打で出場。先輩たちの姿に触発されたのか、4号ソロを放って、その後のサヨナラ勝ちにつながる流れを作った。
「代打は難しいけど、いいホームランを打ってくれた」とたたえた亀井は、石川の話を伝え聞くと、少し照れながらもきっぱりとこう言った。
「野球は9人でやるものじゃない。言葉じゃなくて、やることで示せたらいい。後輩たちには背中で見せられたらいいかなと思うし、見てくれているのはうれしいです」
巨人の選手は試合開始の何時間も前に入り、入念に準備を行う。代打待機の際はベンチ裏で体を温め、何イニングも前からたった1打席のためにストレッチや素振りをして出番に備える。そんな準備が勝敗を分ける一打につながることもある。ベテランから若手へ-。野球に対する真摯(しんし)な姿勢はこうして世代を超えて受け継がれていく。(伊藤昇)