尾張良ければすべて良し!!名古屋パワー絶好調

名古屋グルメ  愛知万博開催、中部国際空港開港から、トヨタなど地元企業の好調ぶりなど、いまや“日本一の勝ち組地域”といわれる名古屋。最近は、みそカツに代表される「名古屋グルメ」の東京進出や、ケバめファッション「名古屋嬢」、さらには、未来の日本のリーダー養成のエリート校開校など、名古屋文化は全国を席巻。とどまるところをしらない名古屋パワーの源泉を探った。〔写真:かつては「げてもの」扱い(?)だったみそカツ、あんかけスパゲティなど、名古屋グルメが次々東京進出。これぞ名古屋パワーの源泉かも

名古屋嬢
「名古屋嬢」ファッションは、巻き髪、ブランドバッグなどゴージャス感がお約束
JRセントラルタワーズ
「世界一大きい駅ビル」としてギネスブックにも登録されているJRセントラルタワーズ
 名古屋発祥のコンビニエンスチェーン「サークルK」を擁するサークルKサンクス(東京都江東区)では4日まで、「名古屋フェア」を開催中。名物「味噌カツ」「あんかけスパゲティ」などご当地商品46種類が並び、「期間終了前に完売する商品が出そう」(同社)と売れ行きは上々だ。

 一方、約1000店舗のカレーチェーン「CoCo壱番屋」を全国展開する壱番屋(愛知県一宮市)では、名古屋名物の「あんかけスパゲティ」専門店「PASTA DE COCO」(東京・虎ノ門)が好調で、「1日150〜200人が来店。昼時は行列」(福田純也店長)という。

 ほかにも、手羽先「世界の山ちゃん」、みそカツ「矢場とん」など、かつて「げてもの」扱いされていた名古屋グルメの東京進出は相次ぐ。

 食べ物だけではない。高級ブランドバッグを持ち、女っぽくてゴージャスな「名古屋嬢ファッション」も相変わらずの人気ぶり。トヨタ、JR東海など名古屋企業はいずれも活況を呈している。

 愛知県によると、中部国際空港開港と「愛知万博」による経済効果は約2兆2000億円。今年1月の同県の有効求人倍率は1・63倍と全国平均の0・91倍をはるかに超えてトップだ。

 こうしたパワーの背景を、「名古屋パワーの法則」(徳間書店刊)著者で、シャチホコ文化研究会の浦野敏裕さんは、「名古屋人は、堅実経営で借金しない。この価値観がぶれないからバブルにも踊らず、今の成長につながっている」と分析。また、福田店長は「名古屋はごった煮文化。普通なら尻込みするような組み合わせも、名古屋では『お値打ち感』があれば気にしない。そんな気質がパワーにつながっている」とみる。

 「堅実で、ムダが大嫌い。他地域から『ケチ』と言われようが、『派手』といわれようが、意に介せず、地道にわが道を進む」(地元住民)。そんな強さにあふれた名古屋は、よくよく見れば「日本一」もいっぱい(表)。パワー全開の名古屋は、絶好調!

名古屋関連本の出版ラッシュ

 名古屋関連本出版も相次いでいる。「週刊東洋経済・臨時増刊号『世界の名古屋2005』」(東洋経済新報社)を筆頭に、「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社)「ダ・カーポ」(マガジンハウス)、「DIME」「サライ」(ともに小学館)、「BIG tomorrow」(青春出版社)などさまざまな雑誌が名古屋を特集。

 また、「名古屋パワーの法則」(江川達也監修・徳間書店)、「名古屋人と日本人」(岩中祥史著・草思社)、「最強の名古屋商法」(アーク出版)など、書籍やムックも続々と出版。首都圏では特設コーナーを用意する書店も増えている。

 大手書店関係者によると、「万博関連本も多いが、実は、一番人気はビジネス本。独特な商習慣を知りたいという、名古屋への進出を希望する企業関係者や、好調な名古屋経済の地盤となる名古屋人の考え方を知りたいという声も多い」とか。

名古屋企業による中高一貫「エリート養成学校」開校

 来年4月、愛知県蒲郡市に開校予定の中高一貫校「海陽学園」。全寮制で、教師がハウスマスター(寮長)として住み込みで生活するなど、イギリスのパブリックスクール風だ。学年の違う生徒同士の共同生活を通じて、規律、学力、コミュニケーション能力に長けた人材育成が狙いだ。

 こうした社会のリーダー養成を目的とする「ボーディングスクール」の設立は日本初。設立資金は200億円。トヨタ自動車、中部電力、JR東海の3社を中心にした名古屋企業が出資している。

 海外の一流大学への進学を視野に入れた幅広いカリキュラムを実施。研究機関や工場の見学、研究者による講演会など、製造業のメッカならではの立地を生かしたカリキュラムになるという個性的な同校。こんな試みも、絶好調の名古屋経済があってこそ?

名古屋・愛知の日本一
その1 世界で一番高い駅ビル「JRセントラルタワーズ」=平成12年に完成した名古屋駅ビル。高さも245メートル、延床面積41万6565平方メートル。世界一高い駅ビルとしてギネスブックにも認定
その2 総延長日本一の100メートル道路=名古屋市内屈指の繁華街の栄を南北に貫く久屋大通(1738メートル)と、東西にのびる若宮大通(4095メートル)の総延長は5833メートル。道路中央の中洲には「セントラル・パーク」をはじめとする公園あり
その3 日本初・国内最大規模の地下街「サンロード」=名古屋駅地下の「サンロード」は昭和28年にオープンした日本初の本格地下街。総面積は約17万平方メートルと東京ドーム約3・6個分。大小17の商店街がある
その4 天下に誇る名古屋のシンボル「金のシャチホコ」=名古屋城天守閣の「金鯱(しゃち)」。雌雄つがいとなっており、オスは体長2・57メートル、メスは2.51メートル。うろこの数は計430枚。18金が88キロも使用されており、時価総額は1体約1億円とか
その5 世界一大きなマネキン「ナナちゃん人形」=名古屋駅前にある名鉄百貨店本店セブン館前にそびえる身長6メートル10センチの巨大なマネキン。体重600キロ、サイズは、バスト2メートル7センチ、ウエスト1メートル80センチ、ヒップ2メートル15センチ。名古屋の定番待ち合わせスポットで、「ナナちゃんの右足」「ナナちゃんの左手の下」といった待ち合わせ方をする
その6 日本一の生産額を誇る愛知県の花き栽培=昭和35年から現在に至るまで、愛知県は日本一の花の生産量を誇っている。総出荷額は760億円で、全国シェアは17・2%。シクラメン(鉢物)16億円、菊(切花)249億円、バラ(切花)38億円など、個別の産出額も日本一が勢ぞろい
その7 生産高日本一の、一色町のうなぎの養殖=矢作川の表流水を水源とした一色町のうなぎ養殖の生産量は、4800トン。昭和58年以降連続の日本一を誇る。限りなく天然うなぎに近いと、味の良さでも定評あり
その8 質・量とも日本一の、西尾市のてん茶(抹茶)栽培=西尾市のてん茶(抹茶)生産量は288トンと全国シェア36%。量だけでなく、質の高さも日本一との評価
その9 世界で始めて宇宙を旅した弥富町の金魚=愛知県の西南端にある弥富町は明治時代から金魚の養殖が盛んだった場所。生産高は12億5198万円と日本一。金魚養殖の池の広さでも日本一を誇る。また、平成6年にはスペースシャトルの実験で同町の金魚を使用。世界で始めて宇宙に行った金魚として一世を風靡
その10 名古屋市民の1日のゴミ量日本最小、資源ゴミ回収量日本最多=名古屋市民1人あたりの1日のゴミの量は907グラムと政令都市の中では最小。逆に資源回収量は1日1人あたり276グラムと同最多を誇る。ちなみに、ペットボトル回収率は93%と全国平均の倍以上。モノを大事にする名古屋魂がこの数字にも現われている?
その11 “おまけ”満載の「名古屋モーニング」= 名古屋独特の喫茶店文化。コーヒーを頼めば、せんべいやクッキーがついてくるのは当たり前。「モーニングサービス」の時間帯には、コーヒーだけの注文で、ゆで卵やトーストデザートなどをサービス。店によっては、うどんやおにぎり、茶碗蒸しなどがついてくる場合もある
その12 怒涛の各種産業出荷額日本一=愛知県の製造品出荷額は35兆6929億円と27年連続日本一。トヨタに加え、リンナイ、ブラザー工業などの業界ナンバー1企業も勢ぞろい。ガスこんろ、工業用ミシン、家庭用ミシン、パチンコ台、普通自動車、カーエアコン、線維工業品、ヘリコプター、電動工具、点滅器(スイッチ)などの出荷額で日本一を誇る
その13 名古屋港の貿易黒字&貿易額=名古屋香の貿易黒字は5兆1573億円と、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の5大港全体の約54パーセントを占有。貿易額も11兆2306億円と日本一。シェアは5大港全体の約25%


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