アンテナショップでプチ帰郷、近くにありて想うふるさと!?

「にほんばし島根館」
「にほんばし島根館」
 銀座や新宿など、東京都内の一等地に地方自治体のアンテナショップが増加している。11月21日には、中央区日本橋に島根県のアンテナショップ「にほんばし島根館」もオープン。観光案内だけでなく、地元の味に出会えると大人気だ。年の瀬も間近。こうした「ふるさとアンテナショップ」で懐かしの故郷の味を購入すれば、“プチ帰郷”気分も味わえる。〔写真:宍道湖や日本海の幸などもそろう「にほんばし島根館」。都心の「ふるさとアンテナショップ」は、“プチ帰郷”気分が味わえる

 11月21日、東京・日本橋にオープンした島根県のアンテナショップ「にほんばし島根館」(TEL03−5201−3310)。しまねインフォーメンションデスクの飯塚努さんによると、「開館後5日間の来館者は約1万3000人で、売上は約600万円。当初計画の2、3倍になります」。

 約140平方メートルの売り場には、菓子や海産物加工品、酒、日本茶から漆器や陶器、人形まで約1100品目が並ぶ。デパートなどでは販売していない商品も多く、「地元の雑煮に入れる『十六島(うっぷるい)のり』という帯状の岩海苔に加え、最高級の『かもじのり』の販売も予定。島根のお正月には欠かせない『赤貝(サルボウ貝)の煮付け』も販売します」と飯塚さん。近くの企業に勤める同県出身の林皓平さん(63)は、「故郷の味は頻繁に食べたいから、ここのオープンはうれしい。友人に配る分も購入しました」と話す。

 さらに、宍道湖のしじみや日本海の魚介類などが楽しめるレストラン「てれすこ」や、都内のアンテナショップでは初の地元旅行代理店「一畑トラベルサービス」も併設。島根の観光情報を得たらすぐに航空券発券や宿の手配などができる。

 こうした「ふるさとアンテナショップ」増加の背景は何か。まず、これまで地方自治体の東京事務所が集まっていた東京・丸の内の「丸の内国際会館」「鉄道会館」の閉館がある。さらに、「地元で待っているだけでは、国内全体の需要がわかりにくい時代。でも、東京で情報発信すれば、利用者の声が島根にフィードバックできる。行政と地元企業が一体となって、観光や物産をアピールして地元に還元することが狙い」(同)との地元の思惑がある。

 都内には多くのふるさとアンテナショップ(表)がある。年末年始に帰郷できない人はもちろん、本場の味を求める人にも強い味方だ。

【京都ならではの“和”にこだわったアンテナショップ】

「京都館」  京都市のアンテナショップ「京都館」(東京・赤坂、写真右)。同館の北村康二所長は、「京都のはんなりした(上品で華やかな)魅力を感じて欲しい。食材や小物、工芸品など、“和”を取り入れてゆったりと暮らしを楽しむ、そんな提案をしたいと思うてます」という。

 扱う商品は約3000点で、地元京都でも手に入りにくい菓子や伏見の蔵元全ての代表的な日本酒、古い帯や着物を再生させた「お細工もの」まで勢揃い。季節ごとに商品を入れ替え、現在は、京都ならではの正月用品も用意されている。

 「おすすめは、寿形の昆布や五重塔の形をした高野豆腐、揚げると扇型になる扇昆布などの『あしらい』。今は、10種類ほどですが、お正月が近づくと約20種類に増えます」と関根富佐子支配人。品揃えの豊富さに、出張で東京に来た京都の人も足を運ぶという。TEL03−3560−3336。

【手作りイベントも人気】

「山梨県東京物産観光センター」  東京・南麻布にある山梨県東京物産観光センター(写真右)は、山梨の観光情報、物産の展示即売、交流イベントの開催、就職情報などを満載した総合情報館。中でも、人気が高いのは、毎月開催されているイベントだ。今月は、先週末に草木染、クリスマスリース、白樺のトナカイなどを手作りする「八ヶ岳からの贈り物〜自然の恵みをあなたに〜」を実施。イベント担当の上田秀樹さんは、「清里のペンションのオーナーたちが講師を勤める体験イベント。材料も現地のものを使用しています。今後もこうしたイベントを順次開催する予定です」と話す。TEL03−3444−2567。

【都心で本場の味に舌鼓】

 「ふるさとアンテナショップ」の多くは、郷土の味が楽しめるレストランを併設している。  東京・表参道にある「新潟館ネスパス」(TEL03−5771−7711)の「静香庵」は地元の海の幸、山の幸を素材に使った会席料理をベースにしたレストラン。米や酒も新潟産で魚沼産のこしひかりも購入できる。  ほかにも、山形県の「やまがたプラザゆとり都」では田舎そばを、香川県と愛媛県の共同出店「香川・愛媛 せとうち旬鮮館」では讃岐うどんが食べられるレストランを用意している。

【インターネットで特産品を買う】

 都心部に出かける時間がない、という場合に便利なのが、各自治体や関連団体がインターネット上で展開しているウェブショップだ。例えば、長野県では「さわやか信州物産館」を展開。味噌やしょうゆ、漬物、そば、豆腐などの食品から民芸品まで販売している。

 そのほか、長崎県「ながさき旬鮮市場」、宮城県「味や技(みやぎ)物産館 伊達MONO」や大分県「豊の国おおいた特産品市場」がある。

 ★さわやか信州物産館/http://www.ssbk.jp/vshop/index.jsp
 ★味や技物産館 伊達MONO/http://www.miyagibussan.or.jp/index1.html
 ★ながさき旬鮮市場/http://www.e−nagasaki.com/
 ★豊の国おおいた特産品市場/http://www.oita−bussan.or.jp/


人気のふるさとアンテナショップ

名称/所在地/問合わせ特徴


北海道どさんこプラザ/有楽町/03−5224−3800 カニなどの海産物や菓子、酒など販売。商品約800点のうち、160点は3カ月ごと入れ替える新商品。ソフトクリームが大人気


花まるっ秋田ふるさと館/有楽町/03−3214−2670 菓子、稲庭うどん、しょっつる、きりたんぽなどの食品と角館の樺細工、曲げわっぱなどを販売。地酒、新米も売れ筋商品


いわて銀河プラザ/銀座/03−3524−8282 商品点数約1800。16〜25日に「釜石の海産物試食販売」、26〜30日に「湯田のもち実演販売」、27〜30日に「山田町の海産物試食販売」「年越そば試食販売」を実施


やまがたプラザゆとり都/虎ノ門/03−3504−2700 そば、漬物、肉や魚の加工品、調味料、工芸品など。そば処の田舎そばも人気。15〜19日「漬物と刺身昆布の販売」を実施
い福
わ島
き県
いわき・ら・ら/新橋/03−3592−2247 旬の野菜、季節限定のアンコウのどぶ汁などを販売。もち米のような食感の米「ミルキークイーン」も人気。海産物や地酒の種類も豊富。15〜26日に歳末感謝フェア実施


広島ゆめてらす/新宿/03−5333−8550 もみじ饅頭や広島菜、カキの加工品などを販売。レストランではお好み焼やカキ料理を用意。18〜24日には「瀬戸内海産物市」
愛香
媛川
県県
香川・愛媛 せとうち旬彩館/新橋/03−3574−2028 3月25日オープン。讃岐うどん、愛媛みかんジュース、しゃこ天、漆器、砥部焼など。2階レストランでは郷土料理が味わえる


高知屋/吉祥寺/0422−23−7450 鰹節や四万十のり、ゆずぽん酢、パン、牛乳など。新規商品は試食コーナーを用意。「自由が丘高知屋」など首都圏に4店舗


新宿みやざき館 KONNE/新宿/03−5333−7764 紫イモの加工品や炭火焼の地鶏が人気。人気の焼酎は145銘柄。軽食コーナーで、はまゆうポークを使った豚汁定食などを用意
鹿


かごしま遊楽館/有楽町/03−3580−8821 さつまあげ、焼酎、黒豚、サツマイモの加工品などが人気。レストランでは、「黒豚のしゃぶしゃぶ」が人気。工芸品も販売


銀座わしたショップ/銀座/03−3535−6991 5月16日にリニューアル。地下1階にも店舗が拡大。沖縄そば、ジーマミー豆腐、種類豊富な泡盛などが人気。商品点数約4000


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