詐欺容疑で逮捕された鳥取市の元スナックホステス(35)と接点のある男性6人が相次いで不審死した事件で、このホステスとかつて同居していた別の男性ら少なくとも2人が、過去にホステスから渡された薬を飲んだ直後に意識を失いかけるなど、体調を急変させていたことが14日、知人らの話で分かった。鳥取県警もこれらの情報を把握。男性らから事情を聴いている。
知人によると、男性の1人は昨年まで元ホステスと同居。風邪をひいた際、元ホステスが「絶対によく効くから」と、風邪薬と一緒に青色の錠剤を渡した。飲んだ後意識がもうろうとし、体が動かなくなったという。
元ホステスと交際していた4年間に同じことが2〜3回あったが、女は「私は看護師をしていたから大丈夫」などと話していた。しかし資格を示す修了証などは見たことがないという。
また、元ホステスの飼い犬を預かるなどしていた別の男性は、元ホステスが差し出した缶コーヒーや菓子を口にした直後に倒れた。「体の力が抜け、ろれつが回らなくなった」と証言し、病院に搬送された後、2日ほど眠り続けたという。体調が戻った後で財布を見ると数万円がなくなっていたという。
女は「元看護師」を自称し、大量の睡眠導入剤「ハルシオン」を持ち、近所に配っているところも目撃されている。
都内で開業する男性内科医(46)は、「薬の効き目には個人差がある」とした上で、「ハルシオンを服用させたとしても、1〜3錠では意識が混濁したり、体が動かなくなるようなことにはならない」といい、「男性らがハルシオンを服用させられたとすれば、10錠以上ではないか」と説明する。
その一方で、「ハルシオンをつぶして顆粒(かりゅう)状にすれば、缶コーヒーなど飲料に溶かすのは容易」とも。眠くなる鎮静成分「アセトアミノフェン」や、アレルギー症状の抑制効果のある「抗ヒスタミン剤」の入っている風邪薬と併用すれば、睡眠導入効果はさらに強くなるという。
同様の体調急変を証言する男性は、女の周辺にほかにも数人いるという。
ハルシオンは、医師に「眠れない」と訴えれば比較的簡単に入手できる。通常青色の錠剤で即効性も高く、不審死した男性3人の遺体から検出されている。