2018.4.4 14:48

【ラグビーコラム】サンウルブズが勝てない理由 6月のテストマッチで結果出すため“産みの苦しみ”が続きそう

【ラグビーコラム】

サンウルブズが勝てない理由 6月のテストマッチで結果出すため“産みの苦しみ”が続きそう

特集:
ノーサイドの精神
チーフス戦前半、相手にタックルされるサンウルブズのリーチマイケル(右から2人目)=3月24日、秩父宮

チーフス戦前半、相手にタックルされるサンウルブズのリーチマイケル(右から2人目)=3月24日、秩父宮【拡大】

 【ノーサイドの精神】スーパーラグビー(SR)に参戦するサンウルブズは、7日に秩父宮でワラタス(豪州)と対戦する。開幕5連敗と苦闘が続く中で、今週末の相手もマルチBKのカートリー・ビールらメンバーに豪州代表が居並ぶ強豪チーム。簡単な試合にはならないだろう。

 昨季まで以上に戦力が充実する中で、勝てない理由はいくつかある。モールからのトライにつなげたいラインアウトは、参加15チーム中最下位の成功率76・8%。タックル成功率83・8%は5位の数値だが、1発の突破からトライにつながる大きくゲインを許す場面が多い。

 強化期間を伸ばすため、トップリーグ(TL)の日程を昨季以上に前倒ししたが、4週間の準備期間は他チームと比べて十分ではない。加えて、メンバー編成の苦心も戦いぶりに大きく影響している。

 TLチームと同等の50人近い選手を保有しているがベストメンバーでの試合がないのが実情だ。開幕前から別メニューだったWTB福岡堅樹(25)=パナソニック=やSO田村優(29)=キヤノン=という主力選手は、TLでのけがが影響している。同時に、数人の中心選手を休ませながら起用していることも“ベスト”が組めない理由だ。

 半年にわたる長丁場のリーグを戦うためには、選手のコンディションへの配慮は不可欠。加えて、6月の代表戦でベストの布陣を整えるためにも、主力メンバーの酷使は避けたいのが実情だ。

 代表強化、スーパーラグビーの成績という2つの使命は、時として相反することもある。熱心なファンも、この2つのミッションを理解しているから、若干の低下はあるが、5戦全敗の成績とは思えない、多くの人たちが秩父宮に駆けつけている。

 代表強化と目の前の勝利。どちらを優先するかは、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(48)が線引きをすればいい。SR側からは怒られそうだが、日本代表の強化という視点を失えば、SR参入の理由も崩れてしまう。6月のテストマッチで結果を出すために、“産みの苦しみ”が続きそうだ。

吉田 宏(よしだ・ひろし)

「吉田 宏」イメージ画像 元号が平成に変わった年に入社して、1995年ラグビーW杯後から、サッカー、野球担当を挟みながら現担当。“軟式ラグビー(自称)”出身で、こちらも自称の江戸川キャップ2を誇る。99年W杯の報道陣による南北半球決戦・プレスマッチで、なぜか南半球の一員で世界制覇を果たして現役を引退してからは、書き手専門で楕円(だえん)球を追う毎日。

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