後半 タックルを受け、引き倒される松島(下)。後ろは姫野(左)と松田=日産スタジアム (撮影・山田俊介)【拡大】
ラグビーの「リポビタンDチャレンジカップ2017」日本代表vs豪州代表は4日、2019年W杯決勝会場となる横浜市・日産スタジアムで行われ、世界ランキング11位の日本は同3位の豪州に30-63で敗れた。観客数は4万3621人で、実数発表されるようになってからの日本代表戦の最多記録を更新した。
前半5分、豪州は日本ゴール前のラインアウトをモールで押し込もうとしたが、逆に日本が押し返す。展開に切り替えゴール近くでのFWの縦攻撃を日本もよく守り続けた。しかし、左に折り返した攻撃でオーバーラップとなり、CTBサム・ケレヴィが先制トライ。SOリース・ホッジのゴールも決まり、豪州が7点をリードした。10分にはラインアウトから左展開。ホッジの内側に参加したWTBヘンリー・スパイトが突破しトライ(ゴール)を加え、14-0とした。
17分に日本はSO松田力也のPGで3点を返す。しかし、豪州も23分、ラインアウトからのモールを押し込み、HOタタフ・ポロタナフが抜け出してトライ(ホッジのゴール)を奪い、21-3と差を広げた。28分に松田がPGを狙うが失敗。豪州は32分に巧みなパスの連続でノーマークとなったCTBテヴィタ・クリンドラニがトライ。ハーフタイム寸前にはSH田中史朗のハイパントを取ってからの逆襲で、クリンドラニが連続トライ。ともにホッジがゴールを決め、35-3として前半を終えた。
後半が始まると、日本が巻き返しに出る。4分、相手ゴール前でFWが連続攻撃。最後はビデオ判定のTMO(テレビマッチオフィシャル)の末、この日が初キャップのLOヴィンピー・ファンデルヴァルトのトライが認められた。松田のゴールも決まり10-35とする。8分には松田がPGに成功し、13-35。
だが、豪州は直後の10分、パスミスをカバーしたスパイトが前進。巧みなつなぎで抜けたケレヴィがトライまで持っていった。13分に松田が3本目のPGに成功して16-42とした。豪州はさらに、16分にクリンドラニが3本目のトライを奪うなど3トライを追加し、計9トライを奪取した。日本もNO・8アマナキ・レレイ・マフィ、終了寸前に初キャップのLO姫野和樹がトライを奪った。
日本はこの後、フランスへ遠征し、18日(日本時間19日)にトンガ代表と、25日(同26日)にフランス代表とテストマッチを行う。豪州代表も英国へ向かい、ウェールズ、イングランド、スコットランドと対戦する。
日本代表FLリーチ マイケル主将「規律と個々のタックルの部分で、前半は流れをつかめなかった。規律はすぐにでも修正できるが、タックルは練習を重ねていかないと。今の日本のレベルと世界トップのレベルの差を知ることができた試合だった」