2017.8.16 12:00

【ラグビーコラム】パナソニック関係者が苦言を呈したTLのチケット販売「1カ月では売れるわけがない」

【ラグビーコラム】

パナソニック関係者が苦言を呈したTLのチケット販売「1カ月では売れるわけがない」

特集:
ノーサイドの精神
ハイランダーズ戦でトライを決め、ガッツポーズするパナソニック・山田章仁(右) 

ハイランダーズ戦でトライを決め、ガッツポーズするパナソニック・山田章仁(右) 【拡大】

 【ノーサイドの精神】今月11日、埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場は、1万1362人の観客でにぎわった。トップリーグ(TL)の強豪・パナソニックがスーパーラグビーで今季8強入りしたハイランダーズ(ニュージーランド)を迎えての「グローバルラグビーフェスタ2017 埼玉・熊谷」。ハイランダーズは若手主体だったとはいえ、パナソニックはさすがのゲームコントロールで22-17の逆転勝ち。18日に開幕するTLで、2季ぶりの優勝へ仕上がりのよさを見せつけた。

 この試合、ファン動員にさまざまな趣向がこらされた。トラックのバックストレートに200席を用意し、試合後に両チームの選手たちと記念撮影を行う特典をつけた。客席エリア別に、ボタン電池で青色や赤色に光るブレスレットを配布。この色が入場券代わりとなる。最も高額の席は2万円だったが、発売直後に売り切れたという。招待席はなし。1万1000人を超えた観客は、すべて実売での入場だった。

 これを仕切ったのが、パナソニック企業スポーツセンター特命渉外担当の肩書を持つ笠原一也さん。もともとは卓球選手だが、バレーボールV・プレミアリーグの興行も手がけ、集客のノウハウは熟知している。

 「エンターテインメントというか、自分だけという付加価値があれば、お客さんは集まります」

 TLの総入場者数は、日本がW杯で南アフリカを破るなど3勝して一大ブームを巻き起こした2015年度に史上最多の49万1715人を記録したが、昨季は46万364人と3万人余りも減少。1試合平均でも6470人から5059人に減り、“W杯効果”の流れをつかみ切れなかった。「動員50万人」を掲げる今季、入場券の一般販売が始まったのが7月22日。笠原さんは苦言を呈する。

 「販売開始が1カ月前では遅すぎる。1カ月では売れるわけがないんです。ハイランダーズ戦は2カ月前に売り出しました」

 今季、パナソニックのホームゲームのうち、熊谷市で行われる6試合は埼玉県協会が興行権を取得。パナソニックは同協会と協力しながら集客を図る。TLは開幕をPRするため、観客数の落ち込みや認知度の低さを逆手にとり、各チームの選手らが出演する“自虐的動画”を作成。ジワジワと話題を集めているが、埼玉県協会&パナソニックの大会運営は、今後に向けても注目に値しそうだ。

田中 浩(たなか・ひろし)

「田中 浩」イメージ画像1983年入社。ラグビーブーム全盛期に担当を約10年、その後デジタルメディア、ボクシング担当、アマ野球担当などを経て2008年から運動部一般スポーツ担当デスクを務め、14年秋に二十数年ぶりにラグビー取材の現場に復帰した。秩父宮ラグビー場でトライ(高校都大会決勝)と東京ドームでヒット(スポーツ紙対抗野球)の両方を経験したのがプチ自慢の56歳。

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