試合終了後、スタンドの観客の声援に応える日本代表フィフティーン=イギリス・グロスターのキングスホルムスタジアム(撮影・山田俊介) ラグビーW杯イングランド大会で、10日に1次リーグ敗退が確定していた日本代表が米国に28-18で競り勝ち、B組3勝1敗で終えた。3勝して決勝トーナメント進出を逃したのは史上初。悲願の8強入りは逃したが、過去のW杯で1勝しかしていないチームの躍進と、日本で開催される次回大会へ向けた国内での注目度アップと、歴史的な快進撃を遂げて、13日に帰国する。
大会1勝をかけて突進を繰り返す米国を、死闘でねじ伏せた。後半32分に7差に迫られたが、最後はスーパーブーツ五郎丸歩(29)=ヤマハ発動機=のPGで突き放しての、有終の3勝目。試合後、四方のスタンドにあいさつを終えたフィフティーンがグラウンド中央で円陣を組み、大会を終えた。
「決勝トーナメントは行けなかったが、選手たちは日本のラグビーのイメージを変えてくれた」
国内で盛り上がるラグビー人気を踏まえて、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、55)が誇らしげに語った。8強入りの悲願成就は日本大会に残したが、南アフリカ、サモアを撃破して真価を証明。最後も勝利で締めくくり、8強にも見合う実績を残した。
奪った3トライは、WTB松島幸太朗(22)=サントリー、藤田慶和(22)=早大4年、アマナキ・レレイ・マフィ(25)=NTTコム=と期待の若い力でマーク。日本で開催される次回W杯への期待も高ぶらせる勝利で締めくくった。
ジョーンズHCが就任した12年から、早いときには朝5時から続けた、1日3部練習で鍛えた体と「この厳しい練習は、どの国にも負けない」というプライドが、チームを、あと1歩で8強入りまで鍛え上げた。
今大会を最後に日本を去る同HCの最高の置き土産だが、敏腕指揮官は「きょうの試合は、選手たちの勝利だ」とフィフティーンを称賛。8強入りという宿題を、教え子たちに託して、日本代表HCのタクトを置いた。