2007年01月06日 更新

第86回全国高校ラグビー大会

東福岡が史上初4戦連続50点超えの圧勝!初優勝見えた!

 東福岡は準決勝で最大得点差ゲームで圧勝した。後半16分、FL光安も一気に左中間にトライした

 東福岡は準決勝で最大得点差ゲームで圧勝した。後半16分、FL光安も一気に左中間にトライした

 全国高校ラグビー第6日(5日、花園ラグビー場)初優勝をめざす東福岡(福岡)は、53−10で大工大高(大阪第1)に圧勝。4試合連続の60点以上にはならなかったが「43」の準決勝以上のカードでの戦後最大得点差で、4年ぶりの決勝進出を決めた。

 4戦連続の“大台”まであと50センチだった。中央ゴール手前でパスを受けたFL光安俊貴(3年)が、タックルで倒されてノックオン。ここでノーサイドの笛が響いた。

 「ミーティングで話していた通りのことができました」。主将のNO・8有田隆平(3年)が笑顔で振り返った。ラストプレーがトライなら、GK成功も含めて4戦連続で60得点到達になる計算だった。それでも53−10の圧倒劇で、4戦連続50点以上は大会史上初めてのことだ。

 東福岡SO渕本が後半15分にトライを決め、大工大高を粉砕した

 東福岡SO渕本が後半15分にトライを決め、大工大高を粉砕した

 東福岡のミーティングは自主性に任せられている。谷崎重幸監督(48)は選手に2、3の指示しか与えない。

 「主役は選手ですから。前まで2+2=4を教えていたけど、今はどうしたら4になるのかを考えさせる。掛けたり(2×2=4)いろんなやり方があるんです」

 “考えるラグビー”を掲げる同監督だが、その転機は突然やってきた。99年4月に妻・ひとみさん(享年38)をがんで亡くし、01年に1男2女を連れてニュージーランドに旅立った。3年間のコーチ留学は今までの考えを根底から覆した。

 「1校にチームがいくつもあるから、みんなが試合に出られるし、目標をいかに持たせるかを考えるので、みんなが楽しんでラグビーをする」

 “キーウィ(ニュージーランド人)精神”を生徒に注入した。教え子はときに間違った答えを出すがそれもとがめない。次に修正すればいい。このプロセスが個々の能力を押し上げ、最強のチームを作り上げた。

 決勝の相手は、昨春の選抜を含め今季3戦全敗の東海大仰星。ミーティングではさまざまな意見が出されるが、『打倒・仰星』でチームは一致している。

(長谷川稔)

■データBox

 ●…01、02年度大会に続き、4大会ぶり3度目の決勝進出。過去2度はいずれも大阪代表の啓光学園に敗れている。
 ●…福岡県勢の優勝は47年度の福岡中、54年度の福岡、68年度の福岡電波の3度。優勝すれば県勢として39大会ぶり。
 ●…43点差勝利は決勝、準決勝の得点差としては戦後最大。準決勝での最大得点差試合は、1934年の京城師範49−0鞍山中の49点差。
 ●…4試合連続50得点以上は大会史上初。4試合で238点を奪っており、決勝で33点以上取れば、97年度大会で優勝した国学院久我山の270得点を抜き、大会史上最多得点となる。

★大工大高リズムつかめず…3大会連続準決勝敗退

 大工大高は3大会連続での準決勝敗退に涙をにじませた。NO・8の杉本主将は3位の賞状を受け取り「一生懸命やったので悔いはない」と声を振り絞った。前半1分に先制トライを挙げるなど序盤は押し込めたが、徐々に思うようにならなくなった。野上監督は「ハーフ団に思ったより圧力がかかり、テンポが普段より遅れてしまった」とパスのタイミングを敗因に挙げた。最近10大会で6度も4強入りしながら、決勝進出は1度だけ。野上監督は「もっと鍛えて強いチームにしないと、壁は破れない」と話した。