2018.4.3 18:07

【伊藤崇コラム】「声優になろう!」#028 ト書き

【伊藤崇コラム】

「声優になろう!」#028 ト書き

ト書き

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 ト書きは「簡潔に、絵が浮かぶような文章で」ということなのですが、そんなわけで、細々と役者に対して指示をするようなガイドはしません。

 ある時から、思ったのですが、状況を把握して、その役柄になるとか、せりふから逆算して、シュチュエーションを埋めていくとかということをもう少し、いや、もっと、想像すべきではないかなと。

 どうも、想像力が足りないような気がして。いつも、基本スタンスとして、「あまり、演技付けはしません」と言っているのは、立場としてのスタンスとそこを埋めろ!といことなのです。

 ト書きが親切であれば、そこを埋められると思うのであれば、過去の作品の台本の演技と授業でやっている台本を使っての演技の質は変わってきていいはずです。

 ところが、私が感じるにそうとは思えません。

 「そこは自由に演じてみて」とか、「そこは考えて」などの指示を出されたときのもろさが気になってしようがないです。

 間違えても良いから、もう少し、考えて演じてみてください。不親切なト書きさえも、読んでいないのでは?と思われることが多いです。

 ところで、前に一度書いたことがあった話ですが、もう一度、ちょっと詳しく。

 地方での声優の実績が東京では実績にならないと言うのは本当の話で、なんでかと言うと、まず、アニメや外画は東京でアフレコしているわけで、おそらく、ゲームの一部が地方でやる場合があります。でも、基本はすべて東京でやるわけですから、声優の事務所が地方へ行かせたがらないのはまずはギャラの問題ですね、交通費が出なければ、赤字ということにもなりかねません。交通費を出してくれても、泊まりになって翌日の仕事に影響が出るようなことがあれば大変なことになります。売れている人であればなおさらです。

 結局、メインが東京である以上、東京を離れて仕事をすることにメリットがない、もしくは、デメリットの可能性が大きいということになります。むしろ、新宿近辺のスタジオをはしごさせた方が仕事と的には効率が良いのです。

 結果として、売れている人ほど、地方へは行かないということになります。なので、特に、地方の声優のみで、キャスティングされた作品は実績にはなりません。

 また、ゲームだけの声優さんは掛け合いに不安が残ります。全てがそうではありませんが、そういう見方をする傾向いにあることは事実です。

 行きたいくない、行かせたくない仕事に実績は伴わないといことでしょうか。

伊藤崇

「伊藤 崇」イメージ画像(いとう・たかし) 某大手印刷会社にて、アートディレクターとして活躍後、アニメ業界に転職。プロデューサーとして、(株)アクタス(株)セブンアークスで活躍し、現在、スタジオ藍丸で活動している一方で、有名漫画家の個展企画やIMTACで声優養成所講師として活動している。声優ワークショップOTTIの主催者 HP:(http://aska.gr.jp/otti/