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【畑史進コラム】あぁ素晴らしきかなTVゲーム第103回 お前の血は何色だ?

【畑史進コラム】

あぁ素晴らしきかなTVゲーム第103回 お前の血は何色だ?

特集:
畑史進
MGSVGZは結構心にきたべ

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 ゲームの話に限らずCGの画質や表現力が向上してくると多くの人にはまず絵の繊細な表現が目について技術進歩に驚く。しかしCGの発展は何も画質だけに留まることはない。ゲーム機におけるCGの発展は既存のハードウエアの性能内で表現するという制約の中、いかにして無駄な領域を減らしてうまく表現していくかという職人技が光る世界なので目新しい物を見せつけられると感嘆の声を漏らすことがある。

 ゲームの発展によってプレイヤーはCGの表現だけでなく、ゲーム内でも現実と変わりないくらいの自由な行動が取れるようになった。これもひとえにクリエイターとハードウエアメーカーの努力のたまものによるものだが、これが逆に非難の対象となることもあった。記憶にあたらしいのは『グランド・セフト・オート3』の発売時にメディアがこぞって話題(ぶったたいて)にした「人の殺傷の自由化」だ。

 もう10年以上前のゲームなので改めてどうこう説明することはないが、当時はCEROのゲームの審査が最大でも「18歳以上対象」くらいしかなかったものだから、このゲームを境にゲームの倫理、審査基準が見直されて18歳以上対象の「Z」が設定された。しかし実際はゲームの購入に対して法的な拘束力は強くなく、ましてやただでさえコンシューマーゲームが売れない昨今そんなことは言ってられない。最近ではUBIソフトから発売された『フォーオナー』というCERO審査「Z」のゲームの大会で15歳が優勝してしまうという間抜けな実例が出来上がってしまった。いろいろ突っ込みどころがあるが、むしろここまで来ると「よくやった」と優勝選手にはさまざまな意味を含めて拍手を送りたい。

 さて一体どんな表現が規制の対象に引っかかるのかというと一番わかりやすいのは「エロ」と「グロ」の2つのポイントだ。このほかにも差別的な表現がーとあるのだがこれらは上げだすとキリがなく、実際は発売後に発覚することが多い。というのもCEROの審査方法は以前も書いたようにメーカー側から「恐らくこの部分がアブナイであろう」という個所を提出して審査していただくという流れになっている。当然メーカーが意図的に隠して提出できてしまうし、何も意図しなかった演出が第三者から指摘されて発覚するということもありうる仕組みだ。しかしガチガチに規制してしまうのもなんなので現状このような「メーカーの良心」に委ねるという方法が一番無難でゲーム業界の表現の自由を守っているシステムなのだからしようがない。

 今回の本題は改めてゲームにおけるグロテスク表現に対して考えてみたいのだが、一概にグロテスク表現と言っても色々ある。

 例えば『メタルギアソリッドV グラウンドゼロズ』では体内に埋め込まれた爆弾を取り出す手術を行うムービーの演出が日本と海外で大きく違うことが話題となった。日本版の映像では開腹からおなかに手を入れられ、弄られる痛みにうめき苦しむ女性キャラクターの顔を映すことで術中の苦痛を表現していた。しかし海外版ではカメラアングルが変わり開腹から術中腸が外に出る映像が流れ時折キャラクターの苦悶(くもん)の表情が映るという映像になっている。意外にもこのムービーの演出の違いはさほど問題にならなかった。これは演出の方法が違えど、それぞれに味がありプレイヤーとシンクロさせることができたからにほかならない。さすが映画好きの小島監督だ。『ブレード・ランナー 2049』を3回鑑賞してしまうのも素晴らしいが、『デス・ストランディング』も早急に完成させてほしい。

 グロテスク表現は他にも代表的な例として挙げられるのは「肉体の欠損」「流血」があるが、特にシビアな問題になるのが流血、出血表現だ。

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  • とうしてもグロ系の表現が違うとなえるよなぁ
  • 一番やばいのは”人間爆弾”だろう
  • やってきました大洗
  • うぉぉぉPS4でもじっくり見たけどコレはすごい
今、あなたにオススメ
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