2018.1.17 17:46

【高橋信之コラム】この世界の片隅に カレンダーの秘密 そして高校部活とフィルムセンターの話

【高橋信之コラム】

この世界の片隅に カレンダーの秘密 そして高校部活とフィルムセンターの話

特集:
高橋信之
2018年版カレンダー(裏表紙は北條家の台所)

2018年版カレンダー(裏表紙は北條家の台所)【拡大】

 昨年末に発売された『この世界の片隅に』2018年カレンダー  ごらんになってないファンはぜひともぱらりぱらりとめくっていただくことをお勧めします。

 あれ?

 見覚えのない絵柄の月があるぞ?

 そう、映画にはないシーンがあるんですね。

 原作の漫画を読まれている方にはおなじみのシーンですが、予算その他諸処の事情でアニメでは描かれなかったシーンが登場してます。

 ン?

 ということは?

 そう、この絵柄、いま制作中の30分長い長尺版の追加シーンのボードなんです。

 年末に公開予定の160分版で見ることができるシーンの予告にもなってます。

 そのカレンダーの構成は、1月からスタートして12月までで、季節の移ろいと広島の浦野家から呉の北條家に嫁いだすずさんと家族の物語を描いてます。

 真ん中あたりの月が新作カットかな?

 すでにAmazon では品切れ、その他の販売サイトでも在庫僅かです。

 (http://froovie.jp/shop/g/g2912001/

 2月3日からのイオンシネマ全90館全国上映に合わせての追加生産も構想されていますが、お急ぎください。

 さて長尺版の年末公開に向けて、これから本格的な制作体制に入る片渕須直監督の仕事場を訪問してきました。

 長尺版の完成、楽しみ楽しみ。

 実は片渕監督と私ことタカハシ、高校の同窓生なんです。さらにクラブ活動も同じ。

 視聴覚委員会映像部という映画研究会で、片渕監督は将来のアニメ制作の志しを固め、タカハシは映画業界への道を探っていました。

 といっても学年がひとまわり違うので、一緒に活動したことはないんです。共通の先輩/後輩がいて気がついた次第。

 その頃のタカハシはこの映像部と橘祭(高校の文化祭)での発表をするからという触れ込みで東京の映画会社に電話をかけて宣伝チラシやポスターをもらいに行ってました。

 1975年前後のコトです。

 あの頃、京橋の東京フィルムセンター(国立近代美術館付属)では、入館料70円(学生)で映画を観ることができたんです。

 創刊間もない映画とステージライブの情報誌ぴあでフィルムセンターを知ったタカハシ少年は月に何回か京橋に行くようになりました。

 そこで分かったのが、近くに映画会社があるぞということ。当時は、東銀座の東京フィルムビルに20世紀フォックス(極東映画)、MGM、ワーナー・ブラザースが入ってました。

 そこから有楽町方向には東映、東宝、新橋方向にはフランス映画社、日本ヘラルド、コロンビア、ブエナビスタと銀座を中心にして映画会社が集中してたんです。

 フィルムセンターのあるビル自体、戦前は日活本社があったところでした。

 で、高校の部活研究ですと言って、ここいらを回ってチラシやらポスターやらプレスシートをもらってました。部活さまさまです。

 そして『ロードショー』誌でライターの仕事を得ることになるきっかけも、ここから始まりました。

 東京フィルムセンターのシアターで開催する「戦争と暮らし」とか「戦争とこども」といった上映会が開けたらいいなあ。

 ■訂正

 先週の記事中、『この世界の片隅に』の上映日数のカウントを間違えてました!

 正しくは「2018年1月17日時点で432日」となる計算です。

 ということは来月2月3日時点で、449日となります。歴代興行日数ランキング5位確定でした! 

 おそらく3位は行けるかなと。

高橋 信之

「高橋 信之」イメージ画像スタジオ・ハードデラックス株式会社 代表取締役 東京国際アニメフェア実行委員 日本アニメーター・演出協会 応援団長 アニメ記者クラブ/アニメプレスセンター 起案者・理事「出版や広告、商品開発、映像メディアで活動するプロデューサー/プランナー。アニメ、SF映画、ビデオゲーム、玩具、デジタルデバイスなどを得意分野とし、多くの雑誌編集者やデザイナー、映画監督と交流する。

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