2008年05月07日 更新

松坂メジャー自己ワースト8四球、ヨロヨロ開幕5連勝

制球に苦しむ松坂は、五回にバリテック(左)からアドバイスを受けた(撮影・リョウ薮下)

制球に苦しむ松坂は、五回にバリテック(左)からアドバイスを受けた(撮影・リョウ薮下)

苦しみながらも5勝目を挙げた松坂は、勝利のハイタッチも控えめ?(共同)

苦しみながらも5勝目を挙げた松坂は、勝利のハイタッチも控えめ?(共同)

 【デトロイト(米ミシガン州)5日(日本時間6日)】レッドソックスの松坂大輔投手(27)がタイガース戦に先発。5回を投げてプロ入り自己ワーストタイの8四球を与えるなど、制球に苦しんだが2安打1失点の“珍投”で、開幕以来7戦負けなしの5勝目を挙げた。岡島秀樹投手(32)は5−1の七回途中に3番手で登板し、1回1/3を1安打無失点。チームは4連勝をマークした。

 7戦不敗の勝率100%。チームトップの5勝目を挙げても、まるで敗者の弁。「収穫は何もない試合でした」。松坂が不満顔で、そして強い口調で言い切った。

 もともと制球力で勝負するタイプではないが、この日はとにかくストライクがとれずに苦しんだ。四回二死まで無安打ながら四球の山。変化球が決まらずストライクの直球はファウルされた。自然と球数は増え、五回を終えて109球の8四球だ。

 実に2001年7月18日の日本ハム戦以来の自己ワーストタイ。「あの時は完投しましたよね。今日もよく1失点で済みました」と松坂。今季27四球は両リーグ最多の不名誉な数字となった。

 4月23日のエンゼルス戦の先発回避につながったインフルエンザは、まだ完治していない。「とても具合が悪そうだった。ブルペンの段階から心配していた」とジェーソン・バリテック捕手(36)は証言した。

 松坂本人も「息苦しくて、ちゃんと呼吸ができなかった」と鼻声で説明。「ボールを触っている感じもまったく違ったものだった」と体調の異変も感じていた。

 さらに驚きの“告白”。「途中で右手の指先が少し切れちゃったんです。空気が乾燥していたからですかね」。なんと体調不良に加え、右手指先を裂傷していた、というのだ。幸い軽度で試合後のケアも特にしていないが、思わぬアクシデントも“珍投”につながっていた。

 「できるだけ早く100%の状態で投げられるよう、体調を整えていきたい」。この日はバリテックの好リードにも助けられ、被安打は「2」で被打率はリーグ2位の.158となった。走者は出すが打たれない“珍投”。それでもファンは、松坂の真の快投での勝利を待っているはずだ。

★松坂TALK

−−苦労した試合でした

 「チームが勝てたことが一番で、ボクにとっては収穫は何もない試合でした」

−−風邪の具合は

 「100%ではないけど、投げられないということではないので、できるだけ早く100%の状態で投げられるように体調を整えていきたい」

−−四球は出すが安打や得点は許さない

 「昔からそういうことをしてきたから、その経験が生きているのではないでしょうか…ある意味、成長していないということでもあるけど」

−−それでも勝てた

 「ストライクが入らなくても直球は良かったし、(捕手の)バリテックがうまく(配球を)散らしてくれたので、それが良かったのでは」

−−制球に苦しんだのは技術、体調、球場のいずれかが原因か

 「球場は問題ない。技術的なことはあるけど、体調を考慮しても、あまりにもひどすぎた。今日はボールを触っている感じも、まったく違ったものだったので、そういう意味では苦労しました」

−−次回への改善点は

 「自分にとって何も残らなかった、というのは今後のボクの投球に何の影響もしません」

■データBOX

 〔1〕松坂が開幕から無傷の5連勝。日本人投手の開幕5連勝は、02年のドジャース・石井一久(現西武、6連勝)に次いで2人目。松坂の西武時代の開幕連勝は、02年の「6」が最多。
 〔2〕この日は5回で8四球。1試合8四球はメジャー移籍後のワーストを更新(これまでは6が最多)、西武時代の01年7月18日(日本ハム戦)に並ぶ自己最多。このときは1死球があり、四死球合計の最多は「9」。
 〔3〕今季は7試合で40回2/3、球数は736球で1回あたり18.10球。昨年の7試合目までは16.56球だから、昨年以上に球数を費やしている。

★岡島つないだ!5戦連続無失点

 岡島は5−1の七回二死満塁の場面で登場。いきなり代打のマーカス・テムズ外野手(31)に初球を左前打されて2点を奪われたが、その後は走者を許さず、結局は1回1/3を1安打無失点。5試合連続無失点で防御率は0.64となった。試合後は報道陣に対応することなく、球場を後にした。

◆レ軍のテリー・フランコナ監督(49)

 「四球は多かったけど踏ん張ってくれた。体調が万全ではないので、無理をさせなかった」

◆レ軍のジョン・ファレル投手コーチ(45)

 「インフルエンザの影響が悪い方向にでてしまったが、重大な問題ではない。苦しんだが五回まで投げ、勝利に導いてくれた」