2008年05月03日 更新

福留、メジャー初の4安打大暴れ ミスター・カブスも大絶賛

九回、ブラウンの右越え2点適時打となった打球を必死に追った福留。素早い返球で一走・ウィークスを本塁で刺した(撮影・リョウ薮下)

九回、ブラウンの右越え2点適時打となった打球を必死に追った福留。素早い返球で一走・ウィークスを本塁で刺した(撮影・リョウ薮下)

 【シカゴ(米イリノイ州)1日(日本時間2日)】カブスの福留孝介外野手(31)が、ブルワーズ戦に「5番・右翼」で先発出場し、メジャー初となる1試合4安打&2補殺。チームは九回に逆転負け(3−4)を喫したものの攻守に大暴れ。野球殿堂入りを果たしているカ軍OBで“ミスター・カブス”こと、ライン・サンドバーグ氏(48)から「チームリーダー」に指名された。

 相手捕手が肩をガックリ落とす。八回、福留は痛烈な打球を右前に弾き返し、メジャー初の1試合4安打=写真右。だが、後味の悪い九回逆転負けに表情は曇った。

 「僕自身が、いくら打とうがどうでもいい。悔しいというか、勝てるゲームだった…ということですね」

 2点リードの八回二死。ブ軍2番手、デービッド・リスキー投手(31)の8球目、81マイル(約130キロ)のチェンジアップを強振した。直後、場内が耳をつんざく大歓声に包まれた。

 二回に右前打。四回も右前打。六回の3打席目は、持ち前の俊足で投前安打とし、打率は.353に跳ね上がった。

 守備でも魅せた。同点の六回二死二塁。右前打を本塁に正確なワンバウンド送球した。九回一死満塁での右中間二塁打も素早い返球で9−4−2と渡り、一走を本塁憤死させた。メジャー初の1試合2補殺で、今季3補殺とした。

 この奮闘ぶりを関係者席から、“ミスター・カブス”ことサンドバーグ氏=カ軍傘下1Aピオリア監督=が観戦。4年総額53億円の大物ルーキーに対し「主将になれ!!」と言わんばかりの賛辞を贈った。

 「言葉(英語)がどれだけ話せるか分からないが、チームリーダーだ。チームメートにも福留の存在が好影響を与えている」

 試合後は敵地セントルイスに移動。2日(同3日)から同地区(ナ・リーグ中)1位のカージナルスと3連戦。この日0.5差で2位に転落したカブスだが、再び地区首位を奪取するには、福留の存在が必要不可欠だ。

★福留TALK

 ――逆転負けは

 「悔しいというか、勝てるゲームだった…ということですね」

 ――打撃の調子は

 「僕自身がいくら打とうがどうでもいい。チームが勝つことに対して何をするかを考えたい」

 ――六回、右中間の飛球で中堅手とぶつかったが(記録は中堅手の失策)

 「(中堅手と飛球を捕る合図の)声がずっとかぶったままだった」

 ――その後の打席で挽回(ばんかい)しようと考えたか

 「守備は守備、打撃は打撃。すべて分けてやらないと、すべてが後手に回る。その場面で集中してやっています」

 ――2日(同3日)から好調のカージナルス戦だが

 「気持ちを切り替えてやりたい。相手がどこというよりも、自分たちの野球をしっかりするだけです」

 ――福留の名前が記載された球宴のファン投票用紙が球場に置かれたが

 「ファンの皆様が投票してくれるように、僕が頑張るだけです」

■ライン・サンドバーグ(Ryne Sandberg)

 1959年9月18日、米ワシントン州生まれ、48歳。78年ドラフト1巡目でフィリーズ入団。81年にメジャーデビュー。翌82年トレードでカブスに移籍すると、84年には200安打を放ちMVPを受賞、90年には本塁打王(40本)。二塁手として9年連続(83−91年)ゴールドグラブ賞を受賞。97年に現役引退。2005年に野球殿堂入りを果たした。通算成績は2164試合に出場、2386安打、282本塁打、1061打点、344盗塁。右投げ右打ち。

★焼き肉店で魚

 魚料理が原動力だ。本拠地シカゴでは、ほぼ毎試合後、リグリー・フィールド近くの焼き肉料理店に直行。単身赴任の身で自炊はしていない。「日本では食卓に並ぶのは魚料理でした。だから、特別に魚を仕入れて(料理して)もらってます。助かりますね」。焼き肉料理店で魚!? 周囲の手助けにも感謝の気持ちは忘れない。

★本拠地球場でマイナー戦開催

 カブスは1日(日本時間2日)、傘下1Aピオリアが7月29日(同7月30日)にリグリー・フィールドで試合を行うと発表した。マイナーリーグが大リーグの球場を使用するのは珍しく、球団広報は90年を超える歴史を持つリグリー・フィールドでマイナー試合開催は初めてではないかと説明している。

(共同)