2008年04月24日 更新

“産休”ベリーマッチ!松井秀が292日ぶり4番で4度出塁

今季初の4番で松井秀は三回に右前打を放った(共同)

今季初の4番で松井秀は三回に右前打を放った(共同)

六回には右腰付近に死球を受けたが、淡々と4番の仕事をこなした(共同)

六回には右腰付近に死球を受けたが、淡々と4番の仕事をこなした(共同)

 【シカゴ(米イリノイ州)22日(日本時間23日)】ヤンキースの松井秀喜外野手(33)がホワイトソックス戦に今季初めて「4番・DH」で先発出場し2打数1安打1打点。夫人の出産に立ち会うためにチームを離れたアレックス・ロドリゲス内野手(32)が再合流するのは早くても24日(同25日)のホ軍戦。それまでは名門の4番の座をしっかりと守る。

 仲間と勝利のハイタッチを交わした松井秀はクラブハウスに戻ると、フーッと息を吐いてイスに腰掛けた。3時間44分という試合の長さだけではない。ヤ軍の4番の重圧とも戦っていた。

 「打順はあまり関係ないですよ。(5番よりも)ちょっと早くまわってくるかな、とは思いましたが」

 言葉では平静を装ったが、重圧から解放されたようにホッとした表情をみせた。

 主砲のロドリゲスが夫人・シンシアさんの出産に立ち会いチームを離れたため、昨年7月5日(日本時間6日)のツインズ戦(ニューヨーク)以来となる4番の座。これに臆(おく)することなく自分の仕事に集中した。

 一回一死一、三塁では二ゴロを転がし先制の打点を挙げた。その後も1安打3四死球と4度出塁。試合を決定づける活躍はなかったものの、ドッシリと4番に座りチームの勝利を呼び込んだ。

 過去79試合で経験している4番とは重みが違った。今季の開幕戦は8番からのスタート。右ひざの手術明けという事情があったにせよ、内心は複雑だった。

 「この先、どうなっていくかは僕の結果次第です。打順が8番から上がっていくか、スタメン落ちするか、そのままか。あとはグラウンドでやるだけですよ」。こう目をぎらつかせたのは開幕前夜。着実に打順を上げ、開幕から21試合目にして4番に座った。

 今回は、早ければ24日のホ軍戦から復帰するロドリゲスの代役としての臨時4番という位置づけ。それでもライバルたちを押しのけて8番からかけ上がったのは自信につながる。

 試合後、宿舎に戻るとすぐに全身の細かい筋肉をきたえるためPNF(神経筋促通手技法)トレーニングに取りかかって汗を流した。大リーグ6年目。慢心や油断という言葉とは縁遠いシーズンを送っている。

★ゴジラに聞く

 ――六回に死球を受けたが

 「スライダーが引っかかった感じの球。ベルトの下あたりです。大丈夫ですよ」

 ―― 一回一死一、三塁での二ゴロは引っ張ろうという意識があったのか

 「いや、引っ掛けてしまっただけです。引っ張ろうとは考えていませんでした」

 ――三回には右翼へ安打を放った

 「カットボールです。詰まったけれど、バットの出がいいとああいう風に落ちるんです」

 ――4番は意識したか

 「あまり関係ないですよ。(5番よりも)ちょっと早くまわってくるかな、とは思いましたが。(主に4番を打っていた時期は)遠い昔のことですからね」

■GODZILLA in USA

 シカゴの野球ファンにとっては楽しくも忙しい1日となった。デーゲームではカブスがメッツと、ナイターではホ軍がヤ軍と戦った。
 「メッツとヤンキースのようなものですね。珍しいのではないですか」と松井秀。メ軍とヤ軍の試合がニューヨークでほとんど重ならないように、カ軍とホ軍が同じ日に試合をすることもあまりない。
 「USセルラー・フィールド」の客席にはカ軍の青いユニホームを着たファンの姿も目立った。十分に野球を満喫したようだ。