2008年04月08日 更新
5番、誰にも渡さん!ヤンキース・松井秀、愛の決勝2号2ラン

四回に決勝2ランを放つ松井秀。今季初の5番に座り、結果を出した(撮影・原田史郎)
【ニューヨーク6日(日本時間7日)】クリーンアップは任せろ!! ヤンキースの松井秀喜外野手(33)は6日、レイズ戦に「5番・DH」で出場し、四回に右翼席へ決勝の2号2ランを放つなど3安打2打点の活躍。チームの連敗を2で止め、風邪による体調不良から3試合ぶりに復帰したジョー・ジラルディ監督(43)の期待に応えた。
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ジラルディ監督が打球の行方を追う。ボビー・アブレイユ外野手(34)はベンチから身を乗り出した。0−0で迎えた四回一死二塁。ジェームズ・シールズ投手(26)の決め球であるチェンジアップをたたいた松井秀の打球は、5万1279人の観衆の後押しを受け、右翼席に吸い込まれた。
4日(日本時間5日)の入籍日に今季1号を放ち、3日間で2発。この日はチームの連敗を止める決勝弾を含む3安打の活躍に、右ひざに氷袋を巻きながら臨んだ会見では声が弾んだ。
「真ん中高めに甘く入ってきた。ラッキーな面もあったが、いいバッティングでした」
06年9月14日のレイズ戦で放った左手首骨折からの復帰後初アーチも、同じシールズから。「なんだか、あの時と重なるなあ」と笑った。
ジェーソン・ジアンビ内野手(37)が左足付け根を痛めたこともあり、今季初めて5番に起用された。開幕からの5戦は7番か8番。結果がほしかった試合でジラルディ監督の期待に一発回答を出した。
オフはトレードのうわさが消えず、定位置や打順が確約されないまま迎えたメジャー6年目。キャンプ、オープン戦と約1カ月半を過ごしたタンパの宿舎では、キッチンカウンターの片隅に真新しいヤンキースの帽子を飾り続けた。グラウンドを離れても、心には常にNYマークを、という気持ちの表れだった。
風邪による体調不良で2試合欠場した指揮官は「まだ本調子ではないが、この勝利のおかげで心身ともにもっとよくなるだろう。松井の5番はジアンビに関係なく昨晩から考えていたんだ。ピタリとはまったよ」とご機嫌。今後はクリーンアップや6番での起用が増える可能性もある。
開幕2試合目からの連続試合安打を「5」に伸ばし、打率.350、2本塁打、4打点。公私ともに充実のゴジラは、開幕前の逆風を追い風に変えた。
★試合後30分早く愛妻待つ自宅へ
開幕直前の3月26日(日本時間27日)に挙式した松井秀。生活ぶりにも変化が現れている。開幕2カード目のレイズ戦までは本拠地ヤンキースタジアムでの試合。昨年より1時間近く早く球場入りし、オフに手術した右ひざのケアを行うなど、試合への準備は入念だ。試合後はこれまでより30分早く球場を出て、愛妻が待つ自宅へ。メリハリのある生活が好スタートにつながっている。
★ゴジラトーク
−−2号を振り返って
「チェンジアップが真ん中高めに甘く入ってきた。ラッキーな面もあったが、いいバッティングでした。高めに甘く浮いてきたのが、ああいう結果(本塁打)になった」
−−決勝弾となった
「終わってみれば投手戦のすばらしい試合。その中で貴重な2点だったと思います」
−−開幕戦は8番。6戦目で5番を任されたが
「まだまだ(残り試合は)たくさんある。決して安泰ではないと思います」
−−レ軍先発のシールズとは相性がいいが
「どんな投手でも基本的にはストレート狙い。それは彼(シールズ)の場合も一緒です」
−−上位を打つことは
「ずっとそういうところ(上位)を打っていたわけですから、うれしいというか、やりやすさはありますね」
−−開幕から1週間を終えての自己評価は
「うーん、微妙だね。1球1球あるわけだから。きょうだって十何球もある。その中でいろいろ反省はあります」
■GODZILLA in USA
デーゲームの後、松井秀は伸びて気にしていた髪を美容院できれいにととのえた。まさに執念だった。前日(5日)は予約が取れずに切り損ねただけに「約2カ月ぶりだったので、すっきりしました。これで安心して遠征に行けます」。
ヤンキースは7日(日本時間8日)のレイズ戦(ニューヨーク)の後、カンザスシティー、ボストン、セントピーターズバーグと8泊9日の遠征に旅立つ。その前に懸案事項を一つ片づけた。
★王建民無失点2勝目
王建民投手(28)が七回途中まで4安打無失点の好投で2勝目。1日の開幕戦と同じく、松井秀とのアジアンコンビが勝利に貢献した。2年連続19勝の右腕は武器のシンカーだけでなく、チェンジアップを多投して五回一死まで無安打投球。通訳不在で取材にうまく答えられないエースに代わり、ジラルディ監督は「本人が進化のために、新しい投球スタイルを考えた。素晴らしかった」と褒めたたえた。
★NY各紙トップで掲載
ヤンキースの地元ニューヨークの各紙は、決勝2ランを放った松井秀を好投した王建民とともに7日付のスポーツ面トップで大きく掲載した。ニューヨーク・タイムズ紙は、松井がレイズの先発・シールズと相性が良いことを紹介。ニューヨーク・ポスト紙は「松井の本塁打はヤンキース打線復活ののろし」との見出しで、松井の「自分の打順がどこであっても、重要なのはチームが勝つこと」とのコメントを伝えた。








◆ヤ軍の2番手で登板し、101マイル(約163キロ)を計測したジャパ・チェンバレン投手(22)
「僕はまだ若いから、時たまそのぐらいは出るかも。でも狙っていたわけじゃない。101マイルはまだまだ。140マイル出したら話は別だけどね」