2008年04月07日 更新
カブス・福留がメジャー初の決勝打「できすぎですね」

七回、メジャー初となる決勝打を放った福留。シカゴのファンは再び、ゴールデンルーキーの活躍に酔った(共同)
【シカゴ(米イリノイ州)5日(日本時間6日)】カブスの福留孝介外野手(30)が、アストロズ戦に「5番・右翼」で先発出場し、4打数2安打2打点。七回にはメジャー初の決勝打となる2点適時二塁打を放ち、9−7勝利に貢献した。開幕5試合を終え、打率.500、出塁率も.600とメジャー1年目のイチロー(マリナーズ)を上回るロケットスタートをみせている。
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二塁ベースに到達した福留がバシバシバシッと3度、両手をたたいた。自軍の三塁側ベンチに向けて“ダンディ坂野風”の「ゲッツ」ポーズも決めた。
「福留コールの大合唱はこれ以上ない声援だと思った。勝つことは気持ちがいいです」
七回、同点に追いついてなお二死一、二塁。フルカウントからの8球目。「変化球はない」の読みがズバリ。左腕、ウエズリー・ライト投手(23)の145キロの外角直球を左翼線へ流し打った。
メジャー初の決勝打となる2点適時二塁打。それだけではない。3点を追う六回一死二塁では、初球を投前バント安打。俊足を生かし、反撃の1点のきっかけを作った。
「打って出塁する確率と一、三塁の(深い)守備位置を見たときのセーフになる確率を考えた」。守備でも六回無死二塁で右中間への打球をジャンプして好捕。追加点を防いだ。
まさに「走攻守」で勝利に貢献した福留。あのイチローを超えた。開幕5試合を終えた段階で16打数8安打の打率.500、出塁率.600に4四球。01年、イチローのメジャー1年目の開幕5試合終了時の打率.417、出塁率.440に1四球を大きく上回る数字だ。
試合後、地元メディアのルー・ピネラ監督(64)への質問も福留のことばかり。三塁打でサイクル安打だった主砲のデレク・リー内野手(32)から主役の座を奪い取った。
「できすぎですね。たまたまです」と照れた福留。その存在感は際立っている。
★福留TALK
−−決勝打を振り返って
「追い込まれた状況でしっかり(ボールを)捕らえたのはいいこと」
−−バント安打でも試合の流れを引き寄せた
「打って出塁する確率と一、三塁の(深い)守備位置を見たときのセーフになる確率を考えただけ」
−−守備でも味方投手を救った
「あれは(ジャンプの)最後のひと伸びでうまいこと(グラブの中に)入りました」
−−ファンの声援に勇気をもらったか
「大いにあります。この球場では打席に入る際は大観衆が総立ちで迎えてくれる。気持ちのいい、これ以上ない声援だと思った」
−−スロースターターと言っていたが
「できすぎですね。たまたまです」
★ピネラ監督、イチロー引き合いに評価
カブスのルー・ピネラ監督(64)は福留を絶賛した。「(勝ち越し打は)左腕から左翼へ打ち返す大きな安打だった。(六回の好捕も)素早い対応で素晴らしかった」。同監督はイチローが2001年にメジャーデビューした際のマリナーズ監督。「彼らは日本の最高の選手。真のプロだということも共通しているし、野球をよく知っている」とイチローを思いだしながら評価した。
■地元紙の反応
6日付のシカゴ地元紙は福留を写真入りで掲載。『シカゴ・サン・タイムズ』紙(電子版)は「点火、そして発射」の見出しに「福留効果でリーにも火がついた」の副題をつけ、4安打した主砲リーの復調と関連付けた。『シカゴ・トリビューン』紙(電子版)は、福留がポーズを取る写真の横に「新オーダーが大きな結果を生んだ」の見出しで打線爆発の記事。「5試合で3度目の打順組み替えが実ったことに、ピネラ監督も満足しているだろう」と伝えた。

★その時
福留が打撃の師と仰ぐ佐々木恭介氏(58)=02年中日時代のヘッド兼打撃コーチ、写真=がバックネット裏から観戦した。決勝打の瞬間「ヨッシャー!!」を連呼。「絶叫してのどがかれてしまった!!」と苦笑いを浮かべた。同氏は01年、西武のヘッド兼打撃コーチも歴任。試合後は教え子の福留、アストロズの松井稼頭央内野手(32)と市内のレストランで夕食をともにした。







