2008年04月06日 更新

松井秀“入籍効果”で今季1号!オープン戦0発の面影なし

三回、今季初ホーマーを放った松井秀。うれしい新婚初アーチ(撮影・原田史郎)

三回、今季初ホーマーを放った松井秀。うれしい新婚初アーチ(撮影・原田史郎)

 【ニューヨーク4日(日本時間5日)】ヤンキースの松井秀喜外野手(33)は「8番・左翼」で先発出場したレイズ戦の三回無死、右翼ポール直撃の今季1号本塁打を放った。今季4試合、10打席目に飛び出した一発は、3月26日(同27日)の挙式後、初のアーチとなった。試合はレ軍が13−4でヤ軍に大勝。「1番・二塁」で先発したレ軍の岩村明憲内野手(29)は5打数3安打、全5打席で出塁し、勝利に貢献した。

 ゆっくりと走りながら松井秀は、打球を目で追った。三回無死、先頭打者で迎えた第1打席だった。両手に残る手応えは十分。あとは切れるか、切れないか。黄色い右翼ポールに打球が当たり今季1号。メジャー6年目で初めてオープン戦で出なかった一発が、今季4試合、10打席目にようやく飛び出した。

 「詰まった分だけ、切れずにフェアになりました。おそらく選手みんな、(本塁打数の)0が1になるのはホッとするものだと思います」

 オープン戦で乱闘を起こし、“遺恨対決”として注目されたレイズ戦。今季第1戦は4−13で大敗した。八回の守備では記録は二塁打も、追いついた飛球を捕れなかった。体調不良で指揮は執らず、球場内のテレビで見守ったジョー・ジラルディ監督(43)前で見せた「明」と「暗」。反省点も多い内容だったが、試合後は気持ちを切り替えて、2008年の第1号を振り返った。

 今季1号はニューヨーク市内の自宅でテレビ中継を見ていた新妻にも届いたはずだ。開幕直前に結婚して迎えた今季の松井秀は変わった。クラブハウスの担当者が「今年のヒデキは球場に来るのも早いし、球場を離れるのも早い」と証言する。

 昨年までは集合時間ギリギリに球場へ到着することが多かったが、今季は時には集合時間の1時間以上も前に球場入り。すぐに着替えると外野に行き、入念にストレッチやダッシュを繰り返す。

 試合後も、夕食を準備して待っている新妻の元になるべく早く帰りたいとばかりに、球場でだらだらと過ごさなくなった。“結婚効果”については「確かに生活リズムがはっきりするようになった」と認める。昨年11月の右ひざ手術と3月の結婚が、ゴジラの行動を明らかに変えた。大リーグ6年目は変身の年だ。

★ゴジラTALK

 −−本塁打はフェアかファウルか際どい打球だった

 「詰まった分だけ、切れずにフェアになりました。詰まっていたけれど距離は出ていたし、あとは切れるかどうかだけでした」

 −−打った球は

 「カットボールかスライダー。芯を外れている感じです。芯に当たっていたらファウルでしょう。運が良かったと思う」

 −−1本出ると安心する

 「おそらく選手みんな、『0』が『1』になるのはホッとするものだと思います」

 −−安打と本塁打で違うのか

 「違いますよ、やはり。ホームランはホームランでヒットはヒット。違いはあります」

 −−八回の守備では捕れそうな飛球が二塁打となった

 「グラブには当たっていたので捕りたかった。残念なプレーです。あれがなかったら大量失点にもなっていなかったと思います」

★試合前に婚姻届提出

 4日(日本時間5日)のレイズ戦前、松井秀が在ニューヨーク日本国総領事館の関係者に婚姻届を手渡して受理された。ヤ軍広報の広岡勲氏(41)が5日(同6日未明)のレ軍戦前に明らかにした。松井秀は「なるべく早く、婚姻届を出したいと思っていたので無事に受理されて安心しました。これからも頑張ります」と気持ちを引き締めていた。

■データBOX

 ヤンキース・松井秀が今季第1号。4試合、10打席目での一発は、ともに6年間で3番目のペース。メジャー1−4年目は第1号の試合にチームも勝っていたが、昨年、今年と2年続けて、勝利に結びつかない“空砲”に終わっている。

■ヤンキースとレイズの遺恨VTR

 3月12日(日本時間13日)のオープン戦(セントピーターズバーグ)。二回にヤ軍のダンカンが二塁に滑り込んだ際、二塁ベースカバーに入った岩村の太ももにスパイクの刃を当てる危険なスライディング。このプレーに激怒したレ軍の右翼・ゴームズが守備位置から二塁にダッシュし、ダンカンに体当たり。二塁付近で両軍が入り乱れる大乱闘に発展した。4人が退場処分となった。一回にはヤ軍先発のフィリップスが危険球で退場しており、オープン戦で5人の退場者を出す因縁の試合となった。

■GODZILLA in USA

 試合前の練習中、フリー打撃の順番を待っていると、レイズの岩村が近づいてきた。「ご結婚おめでとうございます、と言われました」とゴジラ。その後は和やかな空気に包まれた。
 岩村は「(松井秀が岩村からのあいさつを)予想していなかったみたいで、びっくりしていました。あれだけのスター選手ですからね。僕も自分のことのようにうれしいです」と試合後にコメント。グラウンドに漂う遺恨ムードも、この2人だけは関係なさそうだ。