2008年04月06日 更新

ド軍・黒田、メジャー初先発で初勝利!7回1失点と快投!

メジャー初勝利をあげた黒田(左)にトーリ監督(右)は、“カンニングペーパー”を見ながら祝福(撮影・リョウ藪下)

メジャー初勝利をあげた黒田(左)にトーリ監督(右)は、“カンニングペーパー”を見ながら祝福(撮影・リョウ藪下)

抜群の制球力で初白星をあげた黒田(AP)

抜群の制球力で初白星をあげた黒田(AP)

七回、マウンドに駆け寄った捕手のマーティン(右)は「OCHITSUITE(オチツイテ)」と書いた紙を読んで、黒田(中央)を励ました

七回、マウンドに駆け寄った捕手のマーティン(右)は「OCHITSUITE(オチツイテ)」と書いた紙を読んで、黒田(中央)を励ました

 【サンディエゴ(米カリフォルニア州)4日(日本時間5日)】ドジャースの黒田博樹投手(33)がメジャーデビューを会心の初白星で飾った。初先発したパドレス戦で、7回を3安打4奪三振の1失点。無四球で球数は77球という抜群の制球力で1勝目をあげた。パドレスの井口資仁内野手(33)は「2番・二塁」で先発出場し、4打数無安打。試合は、ド軍が7−1で快勝した。

 ウイニングボールを手渡され、引き揚げてきた同僚から次々に祝福の言葉をかけられた。白星デビューを飾った黒田には、歓喜よりも安どの表情が浮かんでいた。

 「いい結果が出てよかった。出来すぎです。これでチームに少しでも入っていける、やっとスタートできる、という気はありますね」

 3年総額3530万ドル(約40億円)の価値を見せつけた。一回に同い年の井口からスライダーでメジャー初奪三振。唯一の失投でジャイルズに同点ソロを許した六回も後続を断った。抜群の制球力で四球を与えず、パ軍打線の早打ちにも助けられて球数は7回で77球。大型契約ゆえの結果を出さなければいけないという重圧をハネ返した。

 キャンプから交流を深めてきた女房役との息もピッタリだった。「きょうは球審から“制球ミスがない”と褒められたほど制球が素晴らしかった。絶対勝たせてあげたかったから、いいところで打ててうれしい」とラッセル・マーティン捕手(25)。練習後に英語を習い、プレスリーの衣装で歌ってまでチームに溶け込もうとしてきた黒田の初勝利を攻守で援護してくれた。

 打撃では同点に追いつかれた直後の七回一死満塁で、右前へ決勝の2点適時打。苦手な打撃で四球を選び、二塁にいた黒田を生還させた。

 守備では好リードだけでなく、日本語で助言。6点リードの七回二死一塁でマウンドへ駆け寄り、ポケットからメモを取り出して「オチツイテ」と声をかけた。開幕前から二村健司通訳(36)に「黒田をリラックスさせる日本語を教えてくれ」と頼み、メモをポケットに忍ばせて試合に臨んでいた。

 「マウンド上で笑いそうになりました。こういうことをやってくれるのがうれしい」と黒田も感激。早くもマーティンとのコンビは、ド軍の先輩である野茂英雄投手(39)とマイク・ピアザ捕手(39)より太いきずなを感じさせる。

 初勝利で晴れてド軍の一員となった黒田の次回先発は9日(日本時間10日)のダイヤモンドバックス戦(フェニックス)。昨季の地区覇者を相手に、頼もしい相棒と連勝を狙う。

★斎藤「さすが」

 黒田の初先発勝利を、同僚の斎藤隆投手(38)は「すごいとしか言いようがない。さすがだと思った」と祝福した。この日は登板がなかったが、ブルペンでほかの投手から黒田について質問攻めにあったそうで、「日本では90球で完投したことがあると、説明するのが大変だった」と話した。

◆ド軍のジョー・トーリ監督(67)

「オープン戦最後の2試合同様、制球力がとてもよかった。緊張しているところが、見られなかった。(77球での交代は)七回の攻撃が長かったので代えた」

◆ド軍のリック・ハニーカット投手コーチ(53)

「予想以上の投球だった。球のキレがよく、いいコースにピンポイントで投げていた。マーティンも好リードだった」

◆パ軍のバド・ブラック監督(50)

「黒田は非常に良かった。初めて生で見たが真っすぐでうまく組み立てていた。ウチの打線は翻弄(ほんろう)されたね」

◆黒田とは昨季まで広島でチームメートだった阪神・新井

「テレビで見ていましたよ。さすがですね。よかったですよ」

■データBOX

 メジャー初登板が先発だった日本人投手はドジャース・黒田で9人目。またデビュー戦で勝ち投手となったのは伊良部秀輝、吉井理人、石井一久、松坂大輔に次いで5人目。黒田は日本でのデビュー戦も白星(97年4月25日の巨人戦で完投)。日米ともデビュー戦勝利は、昨年の松坂に次いで2人目。デビュー戦で7イニング投げたのは吉井、松坂と並ぶ最長。