2008年04月03日 更新
松井秀、走って走って開幕V打!新監督に初勝利プレゼント

自分のため、チームと新監督のため、そして新妻のため…。七回、松井は全力疾走で一塁に駆け込んだ(撮影・原田史郎)
【ニューヨーク1日(日本時間2日)】昨年11月に右ひざを手術したヤンキースの松井秀喜外野手(33)が、ブルージェイズとの開幕戦に「8番・DH」で先発出場。3打数無安打に終わったが、七回一死満塁での二ゴロで決勝点となる1打点を挙げた。ヤ軍のジョー・ジラルディ新監督(43)、3月26日に結婚した新妻に大きな今季初勝利をプレゼントした。
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開幕戦勝利を祝福する「ニューヨーク・ニューヨーク」がヤンキースタジアムに鳴り響く。握手の輪に加わろうと一塁ベンチを出て歩きかけたとき、松井秀は両肩をギューッとつかまれた。驚いて振り向くと、ジラルディ新監督が笑っていた。
「自分の打点でチームが勝ったわけですから、悪い気はしないですね。シーズンは、結果がすべてですよ」
紙一重で「戦犯」でなく「殊勲者」になった。2−2の同点で迎えた七回一死二、三塁の場面。前打者ホルヘ・ポサダ捕手(36)は敬遠された。大リーグ屈指の剛球右腕、ロイ・ハラデー投手(30)との勝負。強いゴロの打球が、二塁手のグラブを弾いた。
右ひざ手術の影響を感じさせない激走で、併殺を免れて決勝の打点だ。定位置を確保していない今季。開幕戦は3打数無安打に終わったものの、今季から指揮を執るジラルディ新監督に初勝利を贈り「とても強く打った。きょうのハイライトだよ」と喜ばれた。
ニューヨーク、マンハッタンの自宅でテレビ観戦していた新妻のA子さん(25)にも画面を通じて渋い仕事ぶりを届けた。キャンプ中から毎日、球場入りの際に手に提げている紙袋には、愛妻が心を込めて握った特大サイズのおにぎりが2つ、入っている。米は故郷の石川県産、具は日替わりで「どれもおいしいですよ」とのろける。好物は、のりの代わりにトロロコンブで巻かれたもの。愛情を注いでくれる新妻にも、全力疾走を見せることができた。
「彼女を守っていくのも僕の仕事」と言い切る。心配は掛けたくない。3月26日の電撃挙式後、初打点は挙げた。早く初安打、初本塁打もマークして、内助の功に応えたい。

試合後、殊勲の松井秀(右)の両肩に真っ先に手をかけたのは、ジラルディ新監督(左)だった
★ゴジラトーク
−−昨年11月に右ひざの手術を受けながらも開幕戦の舞台に立った
「それはうれしいですし、無事にプレーできてよかったです」
−−七回は、2003年の本拠地デビュー戦で満塁本塁打を放った場面に似ていた
「思いっきり5年前を思いだしました。まあ結果は全然、違いますが。前の打者が敬遠されたのも一緒ですからね」
−−結果は二ゴロも決勝点となった
「相手もダブルプレーを取りに来る場面。なんとか外野にまで飛ばしたかったのですが、相手の術中に、はまった形になった。でもとりあえず、1点入ったし、よかった。(二塁手に)うまくさばかれていたらゲッツーだった。弾いてくれてラッキーです」
−−ジョー・トーリ前監督とジラルディ新監督の違いは
「試合をやっている中では感じません。(ジラルディ監督は)いろいろな部分で細かく、まじめな感じはします」
★王建民、初勝利にホッ
初の開幕投手となった王建民投手(28)は7回を投げて、6安打2失点。雨天中止となった3月31日(日本時間4月1日)からのスライド登板の影響を感じさせない好投だった。今年で閉場するヤンキースタジアムで今季初勝利を挙げ「とてもいい投球ができた」と胸をなで下ろした。
■GODZILLA in USA
右ひざ手術からの復活を支えてくれた恩人の姿がネット裏の客席にあった。石川・星稜高時代からお世話になっている整体の先生だった。 春季キャンプ中盤にはフロリダ州タンパに招き、開幕戦前にニューヨークまで来てもらった。試合の前後の1日2度、松井秀は体を預けて時間の許す限り、くまなくチェックしてもらう。「先生に見ていただくと体がまっすぐに伸びる感じがする。疲れも飛ぶし効果はてきめんなのです」。先生からは、右ひざは十分回復したとの太鼓判をもらった。今年は毎月1回のペースで、体をみてもらう予定だ。







